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2013年7月18日掲載 − 脱原発 ・ 自然エネルギー
インタビュー:
ペーター・マックス ・ ハンゼン村長

市民風力発電パークのあるヴェストレ村村長

ヴェストレ村はドイツ最北端、デンマークとの国境沿いにある。農業以外に産業のない典型的な過疎村だが、村民が風力発電設備に投資して市民風力発電パークを設置することで、村を再生させた。

出力6000kWと、陸上機では現在最大の風車の3基もある。

なお、村長は名誉職である。


Q:なぜ、村民が風力発電設備を設置したのか

村民がそれによって収入を得るためだ。村にとっても、それによって税収が増えた。


Q:市民風力パークは、村に何をもたらしたか

村は、他の村と統合することなく、自治体として自立性を維持することができた。 それによって、自転車道や農道などのインフラも整備できるようになった。

過疎村の人口は減る一方で、税収が減っていく。しかし、村民が風車を設置したことで、村に税金が入るようになった。

村は今後、風車のない村よりも財政的に健全になると思う。


Q:期待通りに進んだか

はじめは、税収が少なく失望した。風車が納入、完成するまでに時間がかかった上、銀行からの融資に問題が出たからだ。


Q:市民風力パークを造りたいという話が出た時、どう思ったか

はじめから、村民が参加できるプロジェクトを支持してきた。プロジェクトに出資していない村民にとっても、村が豊かになれば、それだけ利点がある。だから、みんなにとって利点があるといえる。


Q:村民に反対はなかったか

村民の99.9%が村民による風車プロジェクトを支持していた。風車に投資していない村民が1、2名いるが、彼らも風車には反対していない。たとえば、騒音公害があるからだが、反対はなかった。


Q:村の経済はどうなったか

風車が設置されたことで、地元で手工業などで雇用が創出された。それによって、専門技術を習得した地元の若者が地元で働く機会が生まれた。

村民も収入が増加して、地元で生活しやすくなった。特に、土地を提供するほか、風車にも投資する農民にとって、大きな利点となった。

小さいことばかりかもしれないが、(風車によって)たくさんのことがいいほうに変わった。風車によって、年間100ユーロ(130円相当)、200ユーロ(260円相当)収入が増えるだけでも意味があることだ。


Q:今、どう思っているか

たいへんよかったと思っている。

(市民風力発電は)たいへん革新的なことだ。収入の少ない村民でも、収入が増えるようになった。

村がこんなに幸せになるとは、思っていなかった。

原子力発電と火力発電をこのまま続けるのか。あるいは、送電線を整備して自然エネルギーへ転換するのか。

すべてを実現することはできない。何か我慢しなければならないものがある。自分は原発が家の前にあるよりは、送電線があるほうがましだと思う。


(2012年11月、ヴェストレ村村長宅でインタビュー)
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