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2013年7月2日掲載 − 脱原発 ・ 自然エネルギー
インタビュー:
クラウディア ・ ケムフェルト教授

ドイツ経済研究所ベルリン(DIW)、エネルギー交通環境部部長
Q:ドイツが今、脱原発するのはなぜか

エネルギー転換を今からはじめるべきだからだ。長期的に、十分な発電所を持てるようにするには、今から投資を開始すべきだ。

(脱原発を)躊躇していると、間違った技術に投資することになる。


Q:脱原発は経済的なのか

(脱原発するのは)今の段階では、経済的にはあまり根拠がない。政治的、社会的に原子力はいやだ、エネルギー転換したいという理由からでしか説明できない。

しかし今から、どうすれば経済的に脱原発できるか考えるべきだ。


Q:でも、長期的に見ると違うのではないか

脱原発を加速させるのは、長期的に見ると、価値がある。再生可能エネルギーが普及することによって、コストが下がっていくからだ。

ただ原子力では、次の世代がその負担を負うことになる。最終処分のコスト、リスク、事故によって発生する莫大なコスト、数百年に及ぶ放射性廃棄物のコストなどだ。

これらコストは、長い間に渡って社会が負担していかなければならない。

それが問題だ。


Q:でも、安定供給は可能なのか

ドイツには再生可能エネルギー以外に資源がないので、(再生可能エネルギーを利用することで)長期的に見ると、より安定して供給できるようになる。

以前ドイツでは、再生可能エネルギーは利用できないとよくいわれてきた。だが現在、すでに再生可能エネルギーがたくさん利用され、電力供給の転換が進んできている。


Q:再生可能エネルギーを普及させるには、どうすべきなのか

2つの方法が必要だ。

一つは、自治体と市民参加によって再生可能エネルギーの小さな設備を各地に分散させる。もう一つは、大きな設備を造っていくことだ。

そのためには、(再生可能エネルギーで発電された電力の)固定価格買取制度が一番大切な施策となる。

次に、送電網などのインフラ整備と(エネルギー)貯蔵技術が大切だ。ドイツはこの点で遅れており、送電網を整備しなければならない。


Q:再生可能エネルギーによる経済的な効果はあるのか

(再生可能エネルギーへのエネルギー転換で)新しい市場が生まれ、ドイツはより経済競争力を持って、長期的には利益を得ていくと思う。

(エネルギー転換が)実現可能で機能するとわかれば、たくさんの工業国にとって、ドイツが世界のモデルになる可能性があると思う。


Q:フクシマ原発事故は、ドイツにどういうインパクトをもたらしのか

フクシマは、すべての政党を脱原発でまとめるきっかけとなった。

市民は(フクシマ原発事故によって)、チェルノブイリ原発事故が起こって原子力が決して安全な技術ではないと心配していたことが正しかったのだと感じている。


(2011年5月、ドイツ経済研究所ベルリンでインタビュー)
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