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2013年8月26日掲載 − 脱原発 ・ 自然エネルギー
インタビュー:
ギュンター ・ ヘアマン

ハンブルク消費者センター所長
Q:再生可能エネルギーの割合が増えて、電気料金が上がっているが

ドイツの消費者は、電気料金がひどく高くなっていることに怒りを感じている。しかし、それにどう対抗していいか、わからない状態だ。


Q:電力会社は、電気料金を上げる以外に方法はないといっている

消費者には電力会社が(電気料金)をどう算出しているのかわからないので、謎に包まれたままだ。

電気料金には、(再生可能エネルギーを支援するための)賦課金が含まれている。

しかし、その他のコストは下がっている。雇用削減で人件費は下がり、電力市場での卸価格も下がっている。

消費者には、こういう状況下で3つの可能性しか残されていない。抵抗する、(電力会社を)変える、電力消費を減らすということだ。

再生可能エネルギーを普及させるための賦課金が上がったのは確かだ。送電網の接続料も上がった。しかし、それはコストのほんの一部でしかない。

それに対して、人件費の削減、合理化、卸価格の低減など、電気料金が下がっていい要因がたくさんある。それなのに、電気料金があがっていく。

消費者には、(電気料金が)どう計算されているか全くわからない。


Q:それに対して、産業界は優遇されている

アルミ業界など電力消費の多い産業が、電気料金の高騰に苦しんでいるのは確かだ。ただ、電力消費の多い産業は再生可能エネルギーのための賦課金などを免除されている。

それによって、消費者の負担を増加させ、電力消費の多い産業を間接的に補助している。

最終的には、エネルギーシフトの負担を消費者が負担しているのだ。


Q:送電網整備の負担についても、同じことがいえるのか

送電網整備の遅れで、たとえば風力発電された電力が送電できない状態となっている。その送電できなかった分は、発電設備所有者に損害賠償されている。

その負担も、電力会社は消費者に負担させている。


Q:電気料金が高くなって、問題は起こっていないのか

ドイツでは、すでに電気料金を支払えないので、年間30−50万人が電気の供給をストップされている。それは、社会問題だ。

エネルギー貧困が発生している。


Q:電気料金は、さらに高くなるのか

電気料金は、今後さらに高くなる。その確率は高い。

ただ長期的には、再生可能エネルギーのおかげで電気料金は下がる。今はエネルギーシフトに向けた過渡期の段階にあるので、電気料金が高くなっているだけだ。

これがどのくらい続くかは、わからない。


Q:消費者は、どうすればいいのか

消費者はまず、高い電気料金に対抗して電力会社と契約違反だといって裁判で戦うことができる。しかし、(それには時間がかかるので)むしろ契約する電力会社を換えたほうがいい。

政府は再生可能エネルギーの賦課金を下げるために電力買取り料金を下げたり、消費者に対して省エネ相談を無償で行うことなどを考えている。

消費者は省エネランプの利用やスリープ機能の電源を切るなどして、電気の消費を抑えて省エネすることが大切だ。


Q:ただ、それでも再生可能エネルギーは増やしていかないといけないのか

そうだ。

消費者が再生可能エネルギーを供給してもらって、再生可能エネルギーだけを供給する電力会社を支援していくことが大切だ。大手電力から再生可能エネルギーを供給してもらっていては意味がない。

実際、過去数年間で、再生可能エネルギーだけの電気と従来(火力と原子力で発電された)の電気で料金の差が小さくなった。


(2012年11月、ハンブルク消費者センターでインタビュー)
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