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2017年3月17日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 1章 電力の小売りが全面自由化された
市民産業を育てるチャンス

日本では、送電網の容量不足から系統の安定性を維持するため、太陽光発電施設が系統から切り離して解列されています。日本には、再生可能エネルギーで発電された電力の優先買い取り義務がありません。発電事業者は泣き寝入りして、送電を中断するしかありません。この状態が繰り返されると、再生可能エネルギーの発電施設を建設する魅力が低下します。


再生可能エネルギーは、まだ生まれてまもない『こども』です。こどもは、育てていかなければなりません。しかし日本では、政府や経済界にその意志が感じられません。それなら、ぼくたち市民が消費者として支えていくしかありません。多少電気料金が高くても、市民がその負担を追えば、グリーン電力に対する需要が増え、市民自らが新しいエネルギー源を育てていくことができます。自由化によって、そのチャンスが生まれました。


再生可能エネルギーの設備は小型で、分散して設置されます。巨大投資は必要ありません。だから、大手企業や銀行には、投資するだけのうま味がありません。市民が共同で力を合わせれば、自分の家の屋根にソーラーパネルを設置するだけではなく、風力発電パークや太陽光発電パークも設置することができます。ドイツでは、再生可能エネルギーへの投資の約60%が市民によるものです。


ぼくたち市民は今、再生可能エネルギーによって産業革命後はじめて新しい産業に自ら投資して育てていくことのできるチャンスを得ました。再生可能エネルギーは、経済権力から独立して市民による、市民のための産業として市民が育てていくものです。そして、それは持続的に市民の手元に残るものです。持続可能な社会を築いて、市民の共有財産となるものです。


でも日本では、電力自由化で再生可能エネルギーつぶしが行なわれています。ぼくたち市民は新しい市民の産業と共有財産を育てるため、再生可能エネルギーを政府や経済界の妨害から守っていく必要があります。再生可能エネルギーで発電する市民企業家も、たくさん誕生してほしいと思います。


(2017年3月17日掲載)

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