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2017年3月15日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 1章 電力の小売りが全面自由化された
ドイツのグリーン電力小売事業者はどうしていたのか

ドイツで信頼できるグリーン電力小売事業者は現在、エヴェエス・シェーナウ(EWS Schönau)、グリーンピース・エナジー、リヒトブリック(Lichtblick、光明の意)、ナトゥーアシュトローム(Naturstrom、自然電力の意)の4社しかありません。4社は、ドイツ全国でグリーン電力を販売しています。その他、マン・ナトゥーアエネルギー(Mann Naturenergie)とポラーシュテルン(Polarstern)が特定の地域だけでグリーン電力を供給しています。この2社の販売量は、それほど多くないと見られます。


ドイツではここ15年間、グリーン電力に特化した小売事業者は4社から6社しかありません。グリーン電力市場が、急速に成長しているわけでもありません。グリーン電力市場が発展しない大きな原因は、固定価格買い取り制度(FIT)で補助される電力がグリーン電力として取り扱われないからです。グリーンピース・エナジーなどは、この状態ではグリーン電力小売事業者が本当にグリーン電力を供給しているのかどうか、消費者の信頼を得ることができないと現行の制度を厳しく批判します。


自由化直後、需要を満たすのに十分なグリーン電力がありませんでした。グリーンピース・エナジーは当初、再生可能エネルギー発電施設の建設を補助する料金体制で、半分を再生可能エネルギーで発電された電力で、残り半分をコジェネレーションシステムで発電された電力でミックスして「グリーン電力商品」として販売していました。現在、コジェネレーション電力はほとんど含まれていません。最低10%を国内で風力発電されたFIT外電力とすることを規定し、その割合を毎年引き上げるよう努力しています。


グリーン電力が十分にない中、グリーン電力小売事業者はどのようにして消費者の信頼を得てきたのでしょうか。グリーンピース・エナジーで広報を担当するラシュさんは、「できるだけ透明にした」といいます。この透明というのは、グリーン電力を常時供給することができなければ、それを正直に消費者に伝えるということです。グリーン電力を購入している発電事業者も公開しました。同社のサイトに「電力バロメーター」を設け、実時間で供給されているグリーン電力の割合を公開してきました。


ラシュさんはその経験から、「この透明性がとても大切だ」と日本のグリーン電力小売事業者にアドバイスします。


ドイツでの経験からすると、グリーン電力の販売に係る実態を隠さずに伝えていけば、環境意識の高い消費者は電気料金が割高で、グリーン電力が常に供給されていなくても、グリーン電力を希望します。ドイツでは、民間レベルで発行されたグリーン電力認証ラベルがグリーン電力商品の透明性を示し、消費者から信頼を得ることに大いに役立ってきました。日本でも、ドイツのようなグリーン電力認証ラベルが生まれることを期待します。


(2017年3月15日掲載)

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