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2017年3月20日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 2章 発送電分離と送電網の整備
送電網整備計画を作成する

ドイツは、ヨーロッパ大陸にあります。大陸内では、各国の送電網がつながっています。そのため、電力の安定供給はヨーロッパ大陸全体の課題です。安定供給をさらに強化するには、各国間の連系線の送電容量も上げなければなりません。国内と大陸の2つの事情から、ドイツは国内で高圧送電網の整備に早急に取り組まなければならなくなっています。


ドイツ政府は2009年、送電網整備法を制定します。それによって、24の送電網整備計画が具体化されました。ただ、その計画がなかなか進みません。2011年、送電網整備加速法が制定され、送電網整備計画を立案するための手法が規定されました。送電網の整備に関して、発電事業者と送電事業者の間で調整し、さらに送電事業者同士でも密接に調整をしない限り、送電網を整備できないことがわかってきたからです。送電網規制機関と高圧送電網を運用する送電事業者4社を中心に、住民参加の元で送電網整備計画を立案する枠組みが造られました。


最初の送電網整備計画(2012年版)を立案するため、2011年から送電事業者4社を中心として10年後の送電網整備計画案を作成する準備が開始されました。まず、将来の発電施設の建設計画と電力需要などについていくつものシナリオを立てます。そのシナリオ毎に適切な送電網整備計画案を立案します。それを土台にして、住民への公聴会とパブリックコメントなどを経て、最終計画案が決定されます。最初の計画案が、2013年に法的拘束力を持つ整備計画として成立しました。この送電網整備計画は、今後さらに定期的に更新されていきます。現在、2025年案の策定が行なわれています。


ドイツの送電網整備に必要な費用は現在、210億ユーロ(3兆円弱に相当)と見積もられています。この額も順次更新されます。


この手順は、電力を全国に安定供給するには避けて通れないものです。想像を絶するたくさんの時間と労力を費やして、調整作業が続けられます。発送電分離すると、この調整作業は避けて通れません。


洋上風力基地
ドイツ北部クックスハーフェンにある洋上風力発電施設建設ベース基地。積み出しを待つ着床式設備の基礎

ドイツでは、ここ数年前からようやく洋上風力発電施設が増えてきました。それをつなぐ海底ケーブルの整備計画も、送電網整備計画の枠内で別途立案されます。海底に敷設する海底ケーブルを交通整理しなければなりません。洋上風力発電の発電量が多いだけに、陸上の送電網整備計画においても洋上風力発電の建設計画を考慮して送電網の容量を決めます。そのための調整も必要になってきました。


(2017年3月20日掲載)

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