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2017年3月21日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 2章 発送電分離と送電網の整備
配電網が重要

前章で、ドイツ市民が配電網を買収した事例と独自に設置した事例を挙げました。配電網の公営化も、一つの方法であることも述べました。


市民が発電の電源を選択するには、市民にとって配電網がとても重要だと思います。たとえ自分の住宅の屋根に設置されたソーラーパネルで発電しても、その電力は自分で使わない限り、配電網に送電されます。その後、電力は送電網に入ります。最終需要家となる消費者に電力が送電されるのは、配電網からです。この配電網を市民所有とするか、公営化することで、送電網を自治管理できれば、電源を選択する場合に市民の意志を反映しやすくなります。それによって、送電網の公共性も増します。


ドイツの場合、配電網は地中に埋設されています。公道の下に埋められ、公道を共同利用します。そのため、自治体に配電網による公道の使用料を支払い、その分が電気料金に加算されます。その利用権は20年に制限され、20年毎に入札をして配電網の運用者を決めます。運用者が代わる場合、新しい運用者は旧運用者から配電網を買い取らなければなりません。


この制度では、市民や自治体も含めてその資格と能力さえあれば、誰にでも配電網を運用する権利があります。配電網が最終需要家である消費者に一番近いところにあるだけに、配電網の公共性は高圧送電網よりも格段に高いと思います。市民や自治体にそれを運用する可能性があるのは、とても民主的です。


市民電力会社を設立したドイツ南西部のシェーナウでは、この制度を使って市民が配電網を買収しました。これは、シェーナウが人口2000人余りと、小さな町だから実現できたといえるかもしれません。でも、ドイツの首都ベルリンやドイツ北部のハンブルク、ドイツ南西部のシュツットガルトのような大都市でも、市民が都市の配電網を自分たちで買収するか、公営化するために立ち上がりました。


ドイツ北東部のプレンツラウという町では、自治体電力公社の再公営化によって配電網も再公営化し、電気料金を25%引き下げることができるようになりました。プレンツラウには昔から、ドイツで数少ない地熱発電施設があります。さらに、再生可能エネルギーの関連企業を誘致するなどして、町の再生可能エネルギー化を進めています。


(2017年3月21日掲載)

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