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2017年3月25日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 4章 電気だけで熱をつくらない
熱供給を再生可能エネルギー化する

発電ばかりでなく、熱をつくるためにも、石油やガスなどの化石燃料を使います。化石燃料は有限で、いずれなくなります。熱を持続的に供給できるようにするには、熱も再生可能なエネルギー源でつくる必要があります。


もちろん、再生可能エネルギーで発電した電力で水を加熱して熱をつくることができます。でもそれでは、電気の需要が増えるばかりです。将来、電力需要が電気自動車の動力燃料としてより一層増えることが考えられます。熱供給など電気が必ずしも必要でないものは、できるだけ電気以外のエネルギーを使って供給すべきだと思います。


ドイツでは、まず南西部のバーデン・ヴュルテンベルク州が2007年11月、新築住宅の熱供給の最低20%を再生可能エネルギーで行なうことを決定しました。国レベルでは、2008年8月に再生可能エネルギー熱法が成立。2020年までに熱供給の最低14%を再生可能エネルギーで行なうという目標を設定しました。この目標は、その後さらに引き上げられます。


ドイツは、電力ばかりでなく、熱、動力燃料も含め、すべてのエネルギー源を再生可能エネルギーに転換することを計画しています。これが、ドイツ語でいう「エネルギーヴェンデ(Energiewende)」です。「エネルギー転換」とか「エネルギーシフト」と訳すことができます。この「エネルギーヴェンデ」という表現は、すでに世界中でそのまま使われるようになってきました。日本では、ドイツが脱原発したことだけが注目されています。しかしドイツは、電力、熱、動力燃料のすべての分野でエネルギー源を再生可能エネルギーに転換することを目指しています。


ここでいう熱は、給湯と暖房のための温熱と冷房のための冷熱の両方をいいます。熱を供給するために、太陽熱、生物資源のバイオマス(ペレットなど)とバイオガス(メタンガス)、地中熱や大気、水などの環境熱(ヒートポンプに利用)を利用することを促進します。


ただドイツでも、熱供給におけるエネルギーヴェンデは、発電に比べるとかなり遅れています。2016年末の段階で、ドイツの熱供給はまだ約13%が再生可能エネルギーでカバーされているにすぎません。


(2017年3月25日掲載)

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