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2017年3月30日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 6章 何を買うかで、エネルギーの利用を選択している
地元経済を循環させる

ぼくは前章で、グローバル化するほど地元経済が大切になると書きました。グローバル化で、生産拠点が生産コストの安いところに移転します。それによって、自国では生産が行なわれず、経済が空洞化して失業者が増えます。それに対抗するため、地元で経済を循環させ、雇用を維持して生活していけるようにします。


地元経済を重視するかしないかは、エネルギー消費にも影響を与えます。グローバル化で輸送に必要なエネルギー消費が増えていることは、すでに述べました。それに対して、地元で生産されたものを買えば、輸送距離が短くなってエネルギー消費が減ります。


自分の暮らす地元か地元に近いところで商品を買うことも大切になります。しかし情報通信技術の普及で、それもたいへん難しくなっています。


オンラインショップで本を買うとしましょう。その利益は、生活する場には落ちません。利益は、オンラインショップの本社のある地でしか計上されません。インターネット社会の拡大で、お金の流れが変わってしまいました。自分の生活する場で消費活動をしても、地元にはお金が落ちなくなってしまったのです。消費者がオンラインショップばかりで本を買っては、地元の本屋さんがやっていけません。


でもオンラインショップではなく、地元の本屋さんで本を注文すれば、地元に利益が生まれ、地元の経済が動きます。あるいは、ぼくたち消費者がたとえオンラインで商品を買っても、その利益が商品の配達地で計上される仕組みができるように求めていかなければなりません。


これは、ぼくたち消費者がどこで品物を買うか、どういう方法で品物を買うか、つまりぼくたちがお金をどう使うかで、お金の流れ、経済の流れを変えることができるということです。


ここでも、地産地消の原則が成り立ちます。ぼくたち消費者の購買意識が変化して、地元にお金が落ちるようになれば、地元経済が持続的に活性化します。再生可能エネルギーと有機農業の原則と、同じだといえると思います。


ドイツには、地元の農業を支援するため、都市に生活する市民が農業に必要なコストを共同で負担する取り組みがあります。「連帯農業」といいます。生産者と消費者が共同で農業を行う一つの試みです。連帯農業に参加する消費者は農作業を手伝うほか、支援した農家で収穫された農産物は、参加者にも配られます。そればかりでなく、連帯で得られた利益も共同で分配されます。


地元経済が循環すれば、地元で仕事が確保され、大都市に通って仕事をする必要もなくなります。その分、人が移動するのに必要なエネルギーも削減されます。大都市に人口が集中するのも抑えることができます。


(2017年3月30日掲載)

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