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2017年3月31日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言
7.  住宅の未来
民生部門での取り組みが課題

ドイツの一次エネルギー消費の内訳を見ると、産業と運輸、家庭がそれぞれ28%、残りの16%が事務所ビルや小売店、ホテル、レストラン、病院などの民生業務部門によるものです。一次エネルギーとは、石油、石炭、ウランなど自然に採れた状態でのエネルギー源のことをいいます。ドイツは、この一次エネルギー消費を2050年までに80%削減しようとしています。


省エネによって二酸化炭素の排出を削減するため、ドイツはこれまで産業部門と運輸部門においてたくさんの取り組みを行なってきました。この2つの部門を中心に、二酸化炭素排出量を1990年比で25%以上削減しました。


エネルギー消費と二酸化炭素排出量の削減で適切な施策を講じることができなかったのが、民生部門です。民生部門は、民生家庭部門と民生業務部門に分けることができます。特に、家庭部門での省エネが大きな課題でした。民生家庭部門は、法律で規制するのが難しいからです。市民が暮らしの中で省エネを実践していけるようにインセンティブを与える以外、適切な方法がありません。


この現実は、日本でも変わらないと思います。


ドイツではすでに述べたように、住宅のエネルギー消費度を証明するエネルギーパスを導入しました。住宅の断熱工事を促進するためのインセンティブ施策も進めてきました。しかし、それだけでは十分ではありません。


新しい住宅像について研究開発を進め、その成果を順次モデルハウスとして市民に提示してきました。モデルハウスの生活環境や住み心地を試験して、新しい住宅像が市民に受け入れられるのかどうかも検証してきました。


まず1980年代半ばに、エネルギー消費の少ない低エネルギーハウスが登場します。1990年代前半には、パッシブハウスが出てきました。パッシブハウスは、建物の気密性、断熱性などを高めて、アクティブにエネルギーを使って冷暖房する必要のないハウスのことをいいます。1990年代後半になると、建物の性能を高めて暖房費をゼロにするゼロエネルギーハウスが提示されました。


(2017年3月31日掲載)

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