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2017年4月01日掲載 − 脱原発・自然エネルギー − エネルギー選択宣言 − 7章 住宅の未来
プラス効果はあるのか

2家族が試験的に居住してみた結果は、どうだったのでしょうか。 発表されている結果を表4に示します。それによると、最初の家族では電気自動車の充電も入れると、電力消費量が実際にソーラーパネルで発電された量を上回ってしまいました。


それには、二つの理由がありました。


一つは、ヒートポンプがメーカーの保証しているほどの性能を示さず、効率が悪くて予想以上の電気を消費してしまったからです。そのため、ヒートポンプを別のメーカーの製品に取り替えました。


もう一つは、玄関入口フロアと居間/ダイニングキッチンの間に仕切りがなく、一階で床暖房された空気が階段を通って二階に流れてしまい、一階の暖房効率が悪くなってしまったからです。その分、エネルギーを余計に消費していました。この問題を解決するため、玄関入口フロアと居間/ダイニングキッチンの間に、ガラスドアを入れました。


この二つの対策によって、それ以降のエネルギー利用効率が向上しました。電気自動車に電力を供給しても、当初の予想通り発電量がハウス全体の電力消費量を上回るようになりました。


表4  エネルギー利用成果分析(単位:kWh、年間値)
(出所:電気自動車の利用を目的としたプラスエネルギーハウスのプレゼンテーションから)

ベルリンのプラスエネルギーハウスは、自家発電した電力ですべてのエネルギー需要をカバーすることを目的にしたものです。ガスや地域暖房熱源も使っていません。地下に熱を貯蔵するタンクも装備されていません。これらの可能性を利用した場合、さらに余剰電力が出た可能性もあります。それについては、今後さらにデータを分析してみないことにはわからないということでした。


一つ気になるのは、スマートハウス化でエネルギー消費を最適化するのはいいけれども、設備機器や家電製品に通信機能を持たせて常に電子制御することによって電力の需要を増大させていないかということです。電子的な中央管理によってエネルギー消費が最適化され、一般家庭において余剰電力が生まれるのはいいことです。でも、スマートハウス化しなくても、これまで通りの生活においてちょっとしたアイディアや工夫によってさらに省エネする方法はいろいろあるはずです。スマートハウス化によってエネルギー消費を最適化して余剰電力が生まれても、総合的にエネルギー消費が増えるとしたら、それは全体としては省エネには貢献しないと思います。


この疑問についても、今後さらに分析する必要があります。


(2017年4月01日掲載)

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