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2018年1月14日掲載 − 再生可能エネルギー
地域熱源で熱を供給する

旧東ドイツの都市では、暖房と給湯の熱源を道路下に配管を敷設して地域暖房熱源として供給するのが普通になっていた。そのためにわざわざ熱を発生させるのを目的として大きな工場では大型のボイラー(炉)を設置したり、工場で出る排熱を利用したりしていた。


ただそれだけでは、使用する燃料がもったいない。そのため、現在では発電すると同時に、それによって発生する排熱を熱源(温熱、冷熱)として利用する。これが、いわゆるコジェネーレーション(熱電併給)だ。


ドイツでは再生可能エネルギー化が進むにつれ、エネルギーをより有効に(効率よく)利用するために、熱を地域全体に供給するのがより重要になっている。


その役割を果たしているのが、都市や地域毎に自治体が設立している都市(自治体)電力公社(シュタットヴェルケ)だ。


たとえばドイツ北東部のプレンツラウの都市電力公社(シュタットヴェルケ)は、電力と天然ガス、地域熱源、飲料水の供給のほか、下水処理、電気通信事業を行なっている。これだけ多義に渡った事業を行なっていて効率がいいのかと疑問を持たれるかもしれないが、むしろ多義のエネルギーを扱っている分それぞれをより有効に利用できる利点がある。


プレンツラウ近郊には風力発電ゼネコンのエネルトラークの本社があり、プレンツラウ周辺にはたくさんの風力発電施設の並ぶ大きな風力発電パークが設置されている。そのゼネコンが、風力発電の余剰電力を利用して水素ガスを製造している。水素ガス製造プラントの横にはバイオガス発電設備があり、水素ガスはそこで発生したバイオガスと混合されてコジェネーションに使って発電と熱供給が行なわれている。


またプレンツラウには、元々地熱を利用して暖房熱源に使われていた。さらに、ソーラーパネルを個人住宅の屋根に設置して太陽熱で得た熱を地域に供給することも促進してきた。


また、バイオガス専門会社のバイオガスのコジェネーションプラントもある。このプラントは元々は家庭で発生する生ゴミを利用してバイオガスを発生させ、それをコジェンレーションに利用していた。現在は、酪農で発生する家畜の糞や農業で発生するサイレージ(植物の茎や枝などを破砕したもの)を利用してバイオガス発電が行なわれている。


また、プレンツラウ都市電力公社は独自にバイオガスプラントを有するほか、下水処理場で発生するメタンガスをコジェンレーションに利用している。


こうして得られた電力、ガス、熱のエネルギーをできるだけ有効に利用するため、それぞれのプラント周辺に全体で4つの地域熱源供給網を設置し、電気と熱を供給している。


都市電力公社(シュタットヴェルケ)はこうして独自プラントかどうかに関わらず、地元地域で得られるエネルギーをシステム化させ、より有効(効率的)に利用する役割を果たしている。


(2018年1月14日)
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