2019年4月22日掲載 − ブラボー!
未知のバロックオペラ

バロックオペラの巨匠モンテヴェルディのオペラも含め、バロックオペラはまだそれほど知られていない。


でもドイツでは、ベルリンやミュンヒェンなどの大きなオペラハウスにおいて、バロックオペラがレパートリーの一つとして取り上げられている。その他にも、たとえばヘンデルの生地であるドイツのハレでは、毎年バッロックオペラ祭が開催される。オーストリアのインスブルックでは古楽器音楽祭が開催され、バロックオペラが上演される。


バロックオペラが注目されるようになった一番のきっかけは、70年代後半にスイスのチューリヒにおいて、アーノンクール指揮/ポネレ演出でモンテヴェルディのオペラ3作が上演されたことではないかと思う。その公演はドイツでも客演され、ドイツでバロックオペラ人気が噴出する。ぼくの友人には、ベルリンのドイツオペラでその公演を見たことがきっかけとなって、バロックオペラに浸透していったオペラ通も多い。


ベルリンでは90年代に入り、国立オペラがレネ・ヤコブス指揮でシーズン毎にバロックオペラ作品を1作取り上げる。これが、ベルリンでバロックオペラ愛好家が増えることにとても貢献したと思う。ぼくもその一人だ。


こうしたバッロクオペラを取り上げる立役者なしには、バロックオペラはここまで普及しなかったと思う。すでに述べたアーノンクールやヤコブスばかりでない。ウィリアム・クリスティやフィリッペ・ヘレヴェーゲなど、バロックオペラを広めた立役者は他にもたくさんいる。


これら立役者たちは当時と同じように、古楽器を使うことに固執した。演奏家たちにも、当時の演奏法を求めた。バロック音楽を専門として、古楽器で演奏するオーケストラも増えていった。


それがまた、クラシック音楽に新鮮さをもたらしたともいえる。


バロック音楽の演奏法が、バロックに続くモーツァルトやベートーヴェンの音楽の演奏法にも大きな影響を及ぼすのだ。今主流になっているモーツァルトやベートーヴェンの音楽は、古楽器による演奏法なくしては考えられない(「指揮者アルブレヒト、ベートーヴェンについて語る」の記事も参照)。


(2019年4月22日)
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