2019年2月27日掲載 − 再エネいろは
自家発電するには、資金が必要だけど?
再生可能エネルギーQ&A

もちろん、屋根にソーラーパネルを設置して自家発電するには、そのための資金が必要です。ただソーラーパネルの普及とともに、ソーラーパネルの価格がかなり下がってきているのも事実です。


一軒家であれば、大きさにもよりますが、ドイツでの価格状況からすると、数十万円プラス工事費の資金でソーラーパネルを設置することができます。ドイツの場合、そのために政府金融機関が好条件の融資を提供しています。


技術面ばかりでなく、融資や助成金を受給できる可能性など資金調達に関して情報を提供してくれるのが、ドイツでは各地に設置されている「エネルギー機関」といわれる組織です。いわば市民や中小企業向けの「エネルギー相談室」です。


このドイツの経験から、エネルギー選択宣言ブログにおいて日本でも「エネルギー相談室」が必要だと書きました(「各地にエネルギー相談室を!」「エネルギー相談室は何をするのか?」の記事を参照)。


集合住宅であれば、住民が組合を設置して、共同でソーラーパネルを設置する資金を出し合います。組合では通常、出資額の最低額と最高額が規定されます。最低額は、たとえば数百ユーロ(数万円)になっています。資金力がなくても組合に参加できるようにするためです。最高額は、1万ユーロ(100万円余り)程度に抑えられます。誰か一人が多額の出資をして、裕福な住民だけが権力を持たないようにします。


組合では、出資額とは関係なく、組合員それぞれが1票の投票権を持ちます。組合における投票権は、資金力には関係ありません。


集合住宅においては、自己資金から出資できなくても、マイクロファイナンスを行うソーシャル銀行ができれば、大きなリスクもなく、低額に対して融資を受けるチャンスも生まれます(エネルギー選択宣言ブログの「再エネとソーシャル銀行」を参照)。


ソーラーパネルを設置すれば、発電した電気を自家消費できるほか、余剰電力を売電することができます。それによって、生活に必要な経費を削減するほかに、利益も得られます。その分、融資を受けてもリスクは少ないと見られます。


ドイツ南西部にある市民エネルギー組合では、ソーシャルビジネスとしてソーラーパネルのレンタルビジネスをはじめました。ソーラーパネルを買うことができなくても、レンタルして発電できるようにするためです。


このように、企業が利益を最大限に追求するのではなく、再生可能エネルギーとともに市民を中心とした新しいソーシャルビジネスが生まれます。そこでは、市民の連帯が全面に出されます。


こうして、社会全体で連帯しながら自家発電する方法を考えます。


(2019年2月27日)

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