2019年3月20日掲載 − HOME − 再エネいろは一覧 − 記事
家電製品は使ってなくても、電気を使ってないか?
再生可能エネルギーQ&A

現在、スタンバイ機能やスリープ機能の付いた家電製品が増えています。たとえば、平型テレビや有線電話、スマートフォン、ノートブックパソコン、タビレットパソコンなどを挙げることができます。遠隔操作する家電製品が増えるにつれ、スタンバイ機能の付いた家電製品も増えてきました。


これらスタンバイ機能やスリープ機能の付いた家電製品は、実際に使っていなくても電気を使っています。確かに、これら機能の省エネ化も進んできました。でも、電気をまったく使わないで機能するわけではありません。


特に夜間は、スタンバイ機能やスリープ機能がオンになっている時間が長いので、その間に使う電気量はばかになりません。夜間は、火力発電や原子力発電する大型発電設備が電気を供給しています。そのため、スタンバイ機能やスリープ機能が増えれば増えるほど、火力発電や原子力発電への需要が増えます。


この火力発電と原子力発電は、最低必要な電気を供給するベースロード電源になっています。スタンバイ機能やスリープ機能によって夜間の電気量が増えれば増えるほど、このベールロード電源への需要が増えます。


それが、火力発電と原子力発電が必要だとされる根拠の一つにもなっています。


でも、このベースロード電源において省エネしない限り、省エネの効果は十分ではありません。ベースロード電源をできるだけ少なくする。それが、省エネの本来の姿だと思います。


でも、たとえば平型テレビを見ても、電源を切るスイッチがありません。その電源を完全に切るには、コンセントから接続コードを引き抜くか、コンセントに電源をオフにできるプラグを使うしかありません。パソコンのスリープ機能は、パソコンをオフにすれば電源を切ることができます。


あるいは、タイマー付きのプラグをコンセントに差し込んでおけば、夜間、自動的に電源を切るように設定することもできます。


こうしたちょっとした手間を惜しまなければ、電気の使用を簡単に減らすことができます。そのために、どうすれば電気を使わないで済むかを考える。そういう人が一人でも多く増えてほしいものです。


再生可能エネルギーを普及させるだけではなく、一人一人が日常生活で省エネすることを考える。それが、再生可能エネルギー化を進める上でとても大切です。


(2019年3月20日)

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