2019年9月04日掲載 − 再エネいろは
太陽光発電では、火事になると危険ではないのか?
再生可能エネルギーQ&A

太陽光発電では、太陽が照っている限り発電されています。その状態で万一火事になった場合、太陽光パネルばかりでなく、関連する機器や配線網は通電状態になっています。


火事になった場合、その状態で消火作業をしても危険はないのかと疑問が生まれます。


火災時に通電状態で放水すると、水に触っても感電する危険があります。住宅用の太陽光発電システムであっても、100ボルト以上の電圧がかかっています。その状態で放水するのは、とても危険です。消防士は、感電する危険にさらされます。


太陽光パネルは屋根に設置されている場合が多いので、消防隊が到着しても、屋根に太陽光パネルがあるのかどうか判断できない場合があります。それで放水してしまうと、感電する危険がより高まります。


太陽光発電では、そんなに火災が起こるとは思えません。でも、住宅の屋根で太陽光発電を行う世帯が増えています。それに伴って、火災件数も増えることが予想されます。


そのため、消火作業のための安全対策を講じておくことが必要になります。


日本では、太陽光発電は消火作業が危険なので、太陽光発電は危険だ、止めたほうがいいといっていた人もいました。


それでは、ドイツではどうしているのか。ヒアリングするなどして少し調べてみました。


ドイツでは、法的に規定されているわけではありませんが、以下のことが推奨されていることがわかりました。


+太陽光パネルを設置している場合、住宅の目につきやすところにその旨を表示する小さなパネルを取り付ける


+消防署に火災を通報する場合、太陽光パネルが設置されていることを伝える


+火災時に消防隊が太陽光発電システムの総配電図を入手できるように、自宅前などに配電図の入ったボックスを設置する。施錠できるようにすべきなので、鍵を管轄の消防隊に預けることも考える


+火災時に太陽電池モジュールから関連する配線までを一括してオフにできるスイッチを設置する


ドイツではこのスイッチを「消防隊用スイッチ」といい、自宅の敷地外に設置することが推奨されています。管轄の消防隊には、その位置を通知するほか、開錠するための鍵を渡しておくことも必要になります。


こうした措置は、面倒なようにも見えます。でも自分の所有する住宅の被害をできるだけ小さくするほか、消防士の安全を確保するためには必要な対策だと思います。


(2019年9月04日)

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