2019年9月18日掲載 − 再エネいろは
やはり政策の問題なのか?
再生可能エネルギーQ&A

前回、固定価格買取制度(FIT制度)の重要性について書きました。FIT制度によって、新しい発電方法を育てて、普及させる施策ができました。


となると、施策さえしっかりしておれば、それでいいのだろうか、それで再生可能エネルギーは普及するのだろうかという疑問が生まれます。


ぼくは、そうではないと思います。


もちろん、政策が市民に再エネを増やそう、利用しようとするインセンティブをもたらすことも大切です。


でも政策だけに依存していても、不十分です。


市民が自分の住宅の屋根にソーラーパネルを設置したり、市民発電として市民が共同で風力発電施設に投資しないと、再生可能エネルギーで発電する施設は増えません。


ドイツでは実際、再エネ施設に投資された額の約60%が市民によるものです。


いくら再エネで発電される電気が増えても、その電気を市民自体が積極的に使って、再エネ電気に対する需要を増やしていくことも大切です。


そのためには、市民自身のイニシアチブも必要になります。


たとえばドイツの長距離列車は、主に再エネで発電された電気で運行されています。ドイツ鉄道は、それを売りにしています。でもそれによって、格安航空会社を利用するのではなく、鉄道で国内を移動する乗客が目に見えるように増えなければなりません。


そうなれば、連鎖反応によって他の市民も同調して鉄道を利用するようになります。こうして、市民の活動にダイナミックさがもたらされます。


市民自身が再生可能エネルギーを普及させるステークホルダーになって、自分自身の生活においてできることをする。これが、市民参加ということだと思います。


再生可能エネルギーへの転換には、政策と市民参加を組み合わせることが大切です。


(2019年9月18日)

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