なぜ今、再生可能エネルギーに切り換える必要があるのか、という疑問もあると思います。
従来の火力発電や原子力発電などが稼働して、問題なく安定供給されているではないか。それで何が問題なのだ、と思っている人もたくさんいると思います。
そう思っていることが、特に日本でエネルギーの問題に対して関心のない大きな背景ではないかと思います。
火力発電による気候変動の問題、原子力発電による放射能汚染の問題が今、一段と注目されれるようになっています。
でも、ここではこれらの問題を取り上げません。これらの問題については、すでにベルリン@対話工房のサイトにおいて他の項で取り上げていますし、これからも取り上げていきます。
ここでは、火力発電と原子力発電に関して一つの問題についてだけ簡単にいっておきます。
それは、火力発電と原子力発電のために必要な燃料が有限であることです。つまり、将来もこれまで通り、エネルギーが安定供給される保証はどこにもありません。
将来もエネルギーを持続的に安定供給するには、有限な燃料に依存しない方法が必要です。それが、再エネに切り換える大きな理由の一つです。
再エネに切り換えるには、従来のように大型設備による集中型の構造のままでは不可能です。それは、再エネが分散型で小規模の発電設備をベースにするからです。
エネルギー供給の構造が根本的に違います。だから、構造改革が必要になります。
そのためには、たいへんな時間がかかります。
また、これからのエネルギー供給においては、一層省エネすることも求められます。
一般消費者が電気と熱供給、交通において省エネするには、生活スタイルを変えることも必要になります。それは、急にできることではありません。そのためにも、時間がかかります。
だから、できるだけ早く再エネに切り換えることに着手し、急激な変化を避けることを考えなければなりません。
急激な変化には、一般市民が反発することも予想されます。急激な構造改革には、それだけ余計なお金もかかります。
構造改革と生活スタイルの変化に対応するには、できるだけ早く再エネへの転換に着手するしかありません。そのほうが、市民や経済界の反発が少ないし、最終的に安く上がります。
だから、今再エネに投資するのです。
(2019年9月25日)
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