2020年5月27日掲載 − 再エネいろは
メガソーラーは自然を破壊していないか?
再生可能エネルギーQ&A

日本では、大型の太陽光発電施設(メガソーラー)を設置することが、問題になっています。そのために、森林などが伐採されているからです。それでは、メガソーラーによって自然を破壊しています。


ぼく自身、メガソーラーは再生可能エネルギーを発電に利用する手段としてはそれほど適切な発電方法だとは思っていません。太陽光発電では、大型ではなく、建物の屋根などに小型の発電施設をたくさんつくるべきだと思うからです。


メガソーラーを建設する場合、そのために自然を破壊しないことを大前提にしなければなりません。でも、メガソーラーを設置するには、広い土地が必要です。どうすれば、自然を破壊しないでメガソーラーで発電できるようになるのでしょうか。


たとえばドイツでは、メガソーラーは元軍事基地だったところや、元工場があったところ、あるいはゴミ堆積場だったところなどに設置されています。土地に汚染が残っている(残留汚染のある)ところだということです。残留汚染があると、それを取り除くのに莫大な費用がかかります。それなら、汚染をそのままにして土地を有効に利用するために、メガソーラーを建設します。


以下に、ドイツにおけるメガソーラーのいくつかの事例を挙げます。


その他にも、ドイツでは浄水施設が地下にあるので、その土地を有効に利用するために、メガソーラーが設置されているところもあります。


ドイツでは、原則としてメガソーラーを建設するために森林を伐採することはありません。万一森林を伐採する必要がある場合には、その分をどこか別の場所で植林することが義務付けられます。


ドイツでは、土地を所有しても自分勝手に土地を利用することができません。土地毎にその土地を何の目的に利用するか(Fプラン=土地利用計画)、土地にどういう建物を建てることができるのか(Bプラン=建設計画)が、法的に規定されています。規定以外のものを設置するには、変更手続きを申請できます。しかし、そのための条件はかなり厳しくなっています。


FプランとBプランは、各自治体によって策定されます。地元のニーズに合わせて、土地の利用方法が決定されるということです。


なぜ、そうなっているのでしょうか。それは、ドイツには土地を含めた空間は共用するものだという哲学があるからです。そのため、地元の公共の目的に応じて土地を含めた空間の利用が規定されます。


この共用の哲学は、再エネを利用する上でとても大切だと思います。それは、再エネは誰にでも使えるものだからです。再エネの利用権が誰かに特定されているわけではありません。再エネは共用するものです。


さらに、再エネは持続的に利用すべきものです。その意味でも、メガソーラーを設置するために自然を破壊するのは、共用する意味においても、持続可能にする意味においても邪道だといわなければなりません。再エネの哲学に反します。


メガソーラーのために、自然が破壊されてはなりません。


(2020年5月27日)

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