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原発周辺で白血病多し
(2008年10月12日)

ドイツの放射線防護委員会は、原発周辺半径5km以内の地域では他の地域に比べて子供に白血病が起こりやすいとの疫病学的調査結果を承認した。


この疫病学的調査は、ドイツ・マインツ大学の研究者グループがドイツの原発周辺にある41の地区において1980年から2003年の間の子供の白血病発病件数を統計的に集計して行われたもの。


その結果、これらの地区ではこの期間に、全体で37人の子供が白血病を発病していたことが確認された。それに対して、ドイツ全国平均は17人と、原発から半径5km以内の地域に限定すると、5歳以下の子供に白血病が起こる確率が高いことを疫病学的に結論付けていた。


この疫病学的調査結果が昨年12月に公表されたのに伴い、ドイツ環境省が放射線防護委員会にこの調査の分析と評価を依頼していた。


ただ、原発から放出される放射線量が少ないだけに、放射線防護委員会は、疫病学的調査の結論と同様、原発周辺で白血病の発病頻度が高い原因はわからない、としている。


(2008年10月12日)
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