独フォークス誌によると、ドイツの研究者が秘密文書などのリサーチによって、ドイツに60年代半ばから70年代前半にかけて約700の核爆弾があったことを確認したという。
核爆弾は冷戦時に米国から提供されたもので、1基の爆破力は、広島に投下されたウラン弾の3倍にも相当する。
ドイツが攻撃された場合に使うためだった、といわれる。
ただ、核爆弾投下の命令権はすべて軍にあり、ドイツの政治家にも米国の政治家にも、同意権も拒否権もなかったという。
69年にブラント政権が誕生して、シュミット元首相が国防大臣になった時、シュミット国防大臣が米国と交渉。米国との間で、73年10月に核爆弾の使用制限文書が取り交わされ、事実上、核爆弾の使用が禁止され、軍の命令権も剥奪された。
シュミット元首相も、この事実を認めているという。
(2008年11月17日) |