2018年7月31日掲載 − 脱原発
暑さに弱い原発

ヨーロッパは今、ものすごい猛暑となっている。連日、気温が30度超すどころか、40度近くにまで上がる。ドイツではクーラーがあまり普及していないので、この暑さは例年になくきつい。


暑さばかりではない。雨が降らない。暑さが続くと、急にすごい雷雨がくる。しかし、それは一時的、局所的なものなので、降水量はそれほど増えない。そのため、農業に大きな影響が出ている。


そればかりではない。スウェーデンやギリシャでは、乾燥しきっていることから、森で広い範囲に渡って火事が起こった。ドイツでも、全国で森火事警報が出ている。ベルリン郊外では、森火事でアウトバーン(高速道路)が一時通行止めになった。


この暑さは、原発にも重大な問題を引き起こす。


ヨーロッパの原発のほとんどは、川から冷却水を取水し、川に排水している。


ところがこれだけ暑くて、雨が降らないと、川の水位が下がる上に、川の水温が上がる。水温が25度くらいを超えると、もう川の水は原発の冷却水には使えない。そうなると、原発は停止するしかない。


これは、石炭火力発電にもいえる。ただ、火力発電の場合は、燃焼させている燃料を消火させれば、徐々に温度がさがっていくので、それほど大きな問題にはならない。


しかし、原発は違う。原発を止めても、燃料棒をすぐに冷やさないといけない。冷却水が十分あるかないかは、命取りだ。


原発は、水への依存度が高い分、暑さには弱いのだ。


世界では将来、水不足が深刻な問題となる。アフリカなど、すでにその問題に直面している地域がある。


日本は島国で、周りに海がある。だから、水不足の問題はそれほど実感できないかもしれない。原発も海の水を冷却水に使用するので、水がたっぷりある。でも、その排水を海に流している。


水不足の結果、世界では海の水を脱塩して飲料水に使いはじめている。そのことも知らないといけない。世界で海水を飲料水に使っているにも関わらず、原発からの排水を海に流していいのだろうか。


あなたは、そんな水、飲めますか。


(2018年7月31日)
このページのトップへ