2018年1月26日掲載 − 脱原発
COP24カトヴィツェの不思議

今年のCOP24(国連気候変動枠組条約第24回締約国会議)が12月に、ポーランド南東部のカトヴィツェで開催される。COP24ではパリ協定を実行するためのルール造りを完成させなければならず、たいへん重要で、まとめるのがとてもたいへんな会議になることが予想される。


その会議が、なぜポーランドのカトヴィツェで開催されるのか。


ここは、ポーランドの石炭産業のメッカ、いやヨーロッパの石炭産業のメッカの一つといってもいい。温暖化の問題をどう解決するのかを、温暖化の大きな原因となっている石炭産業のど真ん中で議論する。


そんなところで、脱化石燃料をどう主張しようというのだろうか。脱化石燃料を求めてデモなどできるのだろうか。地元市民が反発するのは間違いないし、議長国であるポーランドも認めるはずがない。


カトヴィツェは小さな産業都市で、ホテルの数が限られている。カトヴィツェにはまず会議に参加する各国代表団が優先的に宿泊できるようにされると思う。


となると、会議に参加するNGOはどこに宿泊するのか。多分、近郊のクラクフになるだろう。でもカトヴィツェとクラクフとの間には、公共交通が頻繁には走っておらず、一回に輸送できる人数も限られる。そんな状況では、NGOが正当に会議に参加できるかどうか保証されない。毎日毎日たいへんな思いをして通わなくてはならない。会議は深夜にかかって行なわれることが多いので、帰る時間もなくなる。


そんな環境では、COP24は脱化石燃料を主張するNGOの口封じ会議といっても過言ではない。


もう一つ気になるのが、原子力だ。


ポーランドも含め東欧諸国は90年代はじめに民主化されるまで、市民は老朽化した石炭産業施設と石炭型火力発電からのものすごい公害に悩まされてきた。そのため、市民には原子力がクリーンで、火力発電ではなく、原子力発電を推進してほしいという思いが強い。


脱化石燃料はダメ、原子力大歓迎というところで、温暖化の問題を審議する。ぼくには、何か下心があるように思えてならない。


(2018年1月26日)
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