2018年6月24日掲載 − 再生可能エネルギー
間借り人電気

ドイツでは、「間借り人電気 (Mieterstrom)」という概念と制度が登場している。


これは、たとえば集合住宅や賃貸家屋などで間借り人が屋根に共同でソーラーパネルを設置して、発電された電気を共同で消費し、余った電気を共同で売電するシステムだ。間借り人だけではなく、周辺区域の住民も参加して、共同で発電、消費してもいい。


また大家がソーラーパネルを設置して、それを間借り人の共同組織に賃貸することも、間借り人に電気を供給することもできる。間借り人は、ソーラーパネルを設置する組織に加入するかしないか、さらに間借り人電気を供給してもらうどうかも、自由に選択できるようになっている。


間借り人電気を発電設備は、シュタットヴェルケのような都市電力公社が設置して、間借り人に供給することもできる。また、間借り人が共同で発電と電気の供給を行う協同組合を設置することもできる。


また、このモデルで風力発電やバイオガス発電を行うことができるほか、コジェネレーション・システムを設置して、電気ばかりでなく、熱の供給も行うこともできる。


テナントビルなどに入居する企業も、このモデルと同じように間借り人電気を共同で発電、消費することができる。


これは、自宅での自家発電・消費を拡大したものだといえると思う。


それによって、電気を公共送電網から供給してもらう必要がなくなるので、送電線賦課金(送電線道路使用料に相当)や電気の託送料を支払わなくてもよくなる。また、環境税の一種として課税される電気税も、対象によっては課税免除される。


ただ、再生可能エネルギーで発電された電気の固定価格買い取り制度によって発生する共同負担からは、免除されないことになっている。そうしないと、再生可能エネルギーによる負担を共同負担するという原則が成り立たなくなるからだ。


(2018年6月24日)
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