2018年9月04日掲載 − 脱原発
廃炉のコストは誰が負担するのか

ドイツの電力業界は、廃炉と最終処分など原発のバックエンド(後処理)に必要になる資金として、約420億ユーロ(約5兆5000億円)の引当金を積み立てきた。そのうち、230億ユーロ(約3兆円)は最終処分のため、それを管轄する国に供与された。


残りの190億ユーロ(約2兆5000億円)は、原発を有する電力会社の手元に置き、その資金によって各社が責任を持って廃炉を実施する(「原子力バックエンド資金の分担案を提示」を参照)。


バックエンド資金は、電気料金に上乗せする形で、原発を有する電力会社が蓄え、それを引当金として各電力会社の手元に置かれていた(バランスシート上は、負債となる)。


廃炉に必要となる資金については、廃炉資金を計算するのに基盤となる原子炉を加圧水型炉と沸騰水型炉に分けて規定し、その原子炉における廃炉見込みコストを毎年更新してきた。その査定廃炉コストをベースに、各電力会社が電気料金に上乗せする額を規定してきた。


廃炉は、そうして蓄えられた資金で行われる。つまり、電気の消費者が廃炉コストを負担することになる。


今後、実際に廃炉が行なわれるに当り、蓄えた資金が足りるかどうかの保証はない。足りない場合は、電力各社が電気料金や電気の託送料を引き上げて、資金調達するものとみられる。


(2018年9月04日)
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