2019年9月10日掲載 − 脱原発
廃炉の後は?

廃炉が終わると、その跡地はどうなるのだろうか?その後も気になるところだ。


ただ廃炉は、原発においてだけ必要なわけではない。研究炉のほか、再処理施設や濃縮施設など核燃料サイクルに関わるすべての原子力関連施設で行われなければならない。


だから、すべてに「廃炉」というこどばを使うのは適切ではない。専門的には「廃止措置」という。その対象は、(臨界した)すべての原子力施設だ。


ドイツでは、すでに廃止措置を終えた原子力施設がある。本格的な商業運転がはじまる前の小型原子炉(実証炉)、研究炉、その他ウラン採掘場などで廃止措置が行われ、すでに終了した。


たとえば、ドイツ南部のニーダーアイヒバッハ原発、中部のカール原発、グロースヴェルツハイム原発の3つの小型実証炉がすでに廃炉を終え、跡地は緑地化された。


ニーダーアイヒバッハ原発は、1973年から1974年までの2年だけ運転された。廃炉が終わって、緑地化されたのは1995年。カール原発の場合は、運転が1962年から1985年までの24年間で、緑地化されたのは2008年だった。グロースヴェルツハイム原発の場合も、1970年から1971年の2年間しか運転されていない。緑地化されたのは、1998年になってからだった。


こうして見ると、これら小型の原子炉においてさえ、原子炉が廃炉されて緑地化されるまでには、原子炉の運転期間以上にとても長い年月がかかることがわかる。


商業炉では、ドイツ南部のグントレムミンゲンA号機が廃炉工事を途中で中断させ、跡地がテクノロジーセンターにリフォームされた。研究炉の中には廃炉後、研究開発施設や展示室として流用されているところもある。


これら跡地を原子力関係の目的に利用するのは、前々から想定されていた。跡地に、新しい原子炉を新設することなども考えられていた。


しかし、ドイツは脱原発を確定させた。そのため、原発跡地を原子力関連施設に流用することはできない。


その分より厳重に除染をして、汚染が残らないように配慮しなければならない。


ドイツ南東部にあるヴィスムート・ウラン採掘場跡地は大部分が除染され、廃止措置が終了した。跡地はまず、国の植樹祭会場としてオープン。現在も、大きな公園として利用されている。


しかし、地元でヴィスムート廃止措置後の汚染状況を監視している住民グループによると、まだ汚染の高いホットスポットがあちこちにあるという。


この状況を見ると、廃止措置が終わったからと完全には安心できないことがわかる。そのため廃止措置後も、状況に応じて市民がまだ監視を続けたほうがいい。


(2019年9月10日)
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