2019年8月13日掲載 − 脱原発
廃炉は安全か?

廃炉においては、測定や中間貯蔵の問題などについて述べてきた。だが、廃炉は実施期間中、実際に安全なのだろうか。


廃炉工事中、汚染のある場所は密封されている。密封されていなくても、中間貯蔵施設のように内部を低圧にしておけば、内部に飛散する放射性物質が外部に放出される心配はまずないと思われる。


破砕、切断された部材もコンテナに入れて搬出され、中間貯蔵施設に搬入される。ただ、この搬出、搬入の際に、放射性物質が外部に放出されないだろうかという問題はまだ残る。


この問題を解決する一つの方法は、搬出、搬入する所に中間の密封エリアを設け、出し入れする毎にエリアを排気して、飛散する放射性物質を取り除けるようにすることだ。


ただ、そんな現場はまだ見たことがないように思う。


一番の問題は、格納容器を開ける時ではないか。


廃炉前においても、定期検査で格納容器を開けたり、蒸気発生器(加圧水型炉の場合)を交換する時にも、格納容器が開けられる。その時も、周辺地域に放射性物質が放出される。


この問題については、ドイツ南部で原発周辺の地元住民有志が格納容器を開けた後に測定して確認している。


廃炉の場合、圧力容器は汚染度が高いので、貯蔵プールでロボットを使って切断する。それに対して、蒸気発生器は切断しないまま運び出される可能性がある。圧力容器についても、汚染が下がるのを待って切断する場合、一時中間貯蔵施設に保管する可能性もある。


こうした大型機器を格納容器から搬出するには、格納容器を開け、汚染された機器をそのまま屋外を通って中間貯蔵施設まで運ばなければならない。


その場合、放射性物質が周辺に飛散してしまう危険がある。


それを防ぐ方法として、格納容器内と大型機器の表面に飛散防止塗料を塗ることなどが考えられる。


ただ問題は、実際にそういう対策が講じられるかどうかだ。筆者自身は廃炉現場を見てきた体験から、行われないだろうと見ている。


(2019年8月13日)
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