2020年4月14日掲載 − 脱原発
長期に耐久性のある容器はあるの?

前回、放射性廃棄物を最終処分する期間が10万年や100万年の長期になると書いた。


放射性廃棄物は、何か容器に入れないと処分できない。それはまず、放射性廃棄物を処分する場所まで安全に輸送しなければならないからだ。さらに、容器を密封することで放射性廃棄物が拡散することを防ぐためだ。


放射性廃棄物を最終処分する場合、この容器は過渡的なものであることを前提としなければならない。


それはなぜか?


容器には、寿命がある。容器は、永遠にその強度を維持して、放射性廃棄物を密封できるわけではない。


現在の技術では、容器はせいぜい数100年程度しか耐久性がないと思う。それを超えると、容器は腐食するなどして破損する。


この問題を解決するため、最終処分では放射性廃棄物の入った容器の周りをさらに遮蔽しなければならない。それによって、放射性廃棄物が外に拡散しないようにする。


遮蔽効果の高いのは、水だ。たとえば使用済み核燃料は、原子炉内の貯蔵プールの水中に入れて冷やす。


問題は、最終処分を水中で行うと、放射性廃棄物の入った容器の寿命は水中ではより短くなる。


放射性廃棄物の入った容器が壊れると、中の放射性物質が水中に拡散する。水は、どこをどう通って拡散していくかをほとんど予測できない。それでは、安全性を維持できない。


放射性廃棄物の入った容器をまとめて厚いコンクリートで埋めてしまうことも考えられる。でも、コンクリートには容器と同じように寿命がある。地震などでコンクリートに亀裂が入る危険もある。


放射性廃棄物に含まれる放射性物質は、その亀裂から漏れ出る心配がある。


容器やコンクリートには寿命があるということを知るのは、最終処分の前提だ。ということは、人間のつくったものでは最終処分に求められる期間を満たすだけの耐久性のあるものがないということでもある。


これは、最終処分にとってとても大切な視点である。


(2020年4月14日)
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ワールド放射性廃棄物レポートのダウンロード:
The World Nuclear Waste Report 2019 (英語版)
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