2020年1月07日掲載 − 脱原発
最終処分に入る前に

これまで、廃炉ついていろいろ投稿してきた。廃炉については、ほぼ大まかなことは述べてきたと思う。


これからは、最終処分について述べていきたい。


ただ実は、廃炉において一つ重要な問題についてまだ触れていないことがある。それは、放射性廃棄物とするか、放射性廃棄物ではないとするかの基準となる「クリアランス基準」のことだ。


それが、年間線量10マイクロシーベルトであることは何回も述べてきた。このクリアランス基準は国際基準で、日本において福島第一原発事故後に発生した汚染土を再利用する場合にも適用される。


しかし、この値がそれで適切なのかどうかについてはこれまで一切述べてこなかった。


原発が通常運転されている時に一般公衆に適用される年間線量は、1ミリシーベルトだ。クリアランス基準は、その100分の1に相当する。


こういうと、クリアンランス基準が十分に低い値であるように見える。でも実際には、クリアランス基準にはいろいろな問題があり、それについて議論しなければならない。


でも10マイクロシーベルト基準は、1ミリシーベルト基準と同様、国際的に確定してしまっている。


それで、放射線防護上安全なのか。本来、それについて議論しなければならないはずだ。それが十分行われてきたのがどうか、疑問に思う。


この問題は、最終処分に関わることでもある。そのため、10マイクロシーベルトのクリアランス基準については、最終処分について述べる最後の辺りで問題提起することにしたいと思う。


ただクリアランス基準について、それで適切なのかどうか議論する余地があることを頭の片隅に入れておいてもらいたいと思う。


(2020年1月07日)
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The World Nuclear Waste Report 2019 (英語版)
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