2020年1月11日掲載 − 再生可能エネルギー
ドイツの2019年二酸化炭素排出

ドイツは、温室効果ガスの排出を2020年末までに1990年比で40%削減することを目標にしている。ただこれまで、2020年の目標は達成できないと予想されてきた。


ドイツの環境シンクタンク「アゴラ・エネルギー転換」が2020年に入って発表したところによると、ドイツは2019年、温室効果ガスの排出量を2018年から約5000万トン削減したという。それに伴い、温室効果ガスの排出量を2018年から7%削減した。


1990年比では温室効果ガス排出削減率が35%となり、2020年の目標を達成するのも不可能ではなくなった。


温室効果ガス排出量が2019年に予想以上に削減されたのは、主に発電部門で二酸化炭素の排出量が削減されたからだという。


発電において、再生可能エネルギーの割合が石炭火力発電を上回ったのは、すでに本サイトでも報告した。さらにドイツの景気が後退したことで、電力消費が減ったこと、二酸化炭素の排出権取引において、二酸化炭素が現在1トン当たり25ユーロとかなり割高で取引されていることも、温室効果ガスの排出を削減した大きな要因だ。


ただそうだからといって、ドイツが2020年までに温室効果ガスの排出を1990年比で40%削減できるかどうかとなると、そう簡単には楽観できない。


ドイツで、風力発電が停滞していることは、本サイトで報告した。発電において二酸化炭素の排出が削減されるかどうかは、景気と排出権取引における二酸化炭素の取引価格にも大きく依存している。これは、市場の動向に左右されるので、コントロールするのが難しい。


今季のドイツの冬は暖冬だが、夏が昨年2019年以上に暑くなると、電力消費が増加することも考えられる。


2019年の削減効果は、再エネの増加と石炭火力発電からの二酸化炭素の排出削減の2つの要因によってもたらされた。


それが2020年にどう展開していくのか、予断は許されない。


(2020年1月11日)
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アゴラの関連プレスリリース(ドイツ語)
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