2020年6月27日掲載 − HOME − 再エネ一覧 − 記事
新型コロナで道路に異変

ドイツでも、新型コロナでロックダウン(都市封鎖)となり、外出が制限される事態となった。夏の休暇シーズンとなるのを前に、その制限も一部を除き、ほとんどが解除された。


制限緩和で、自動車の交通量もかなり戻っている。ただそれで気づいてみると、いくつかの都市において、車道が1車線少なくなっている区域がある。特に、自転車専用道路の整備されてない道路で車道が1車線減り、それが自転車用に転用されていた。


写真は、ベルリンのカント通り。これまで片側2車線だった道路が、片側1車線道路に変わった。その代わりに、自転車専用道路を1車線設け、自動車車線と自転車車線の間を駐車線として自転車走行の安全も確保した。


新型コロナの影響で、自動車の交通量が極端に減ったことから、その期間を利用してこうした措置が実行されたと見られる。


ドイツの都市では、自動車交通による排ガスが基準値を上回り、一部でディーゼル車の通行を禁止せざるを得ない区域が出ている。さらに、都市の自動車交通量を減らすため、何らかの措置を講じなけらばならない事態にもなっている。


そのため、近距離公共交通の整備と自転車専用道路の整備によって、自動車を必要としない都市造りに転換する傾向が見られる。


今回の措置はその一環だが、まだ試験的なもの。過渡的なものだ。今回の措置に対する住民の反応と経済と社会への影響を見ながら、今後さらにどうするかが検討される予定だ。


(2020年6月27日)
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