2020年5月23日掲載 − 再生可能エネルギー
事業所の屋根にソーラーパネルを義務化

ドイツ南西部バーデン・ヴュルテムベルク州が、同州で家を新築する場合にソーラーパネルの設置を義務付けることで検討していると報告したことがある(「家を新築する時にソーラーパネルをつける」)。


これは、州首相を出す緑の党の意向だった。ただ政権を組む保守政党キリスト教民主同盟(CDU)との協議の結果、すべての新築建物にソーラーパネルの設置を義務付けるのは今回、見送ることになった。


ドイツ南西部バーデン・ヴュルテムベルク州の連立与党はこの問題で、長い期間協議を続けてきた。その結果、ソーラーパネルの設置を義務付けるのは、会社社屋や工場、駐車場などの事業所を新築する場合に限定することで合意した。


民家の屋根については任意とし、補助制度を整備することによって民家の屋根のソーラーパネル化を促進する。最終的に、連立与党のキリスト教民主同盟(CDU)の意向が通る形となった。


ソーラーパネルの設置が義務付けられるのは、2022年から。建設許可を申請する時に、その旨が設計されていなければならない。これは、新型コロナの影響を配慮して、義務化の時期を遅らせたものと見られる。


緑の党は、一般民家の屋根にもソーラーパネルの設置を義務付けたい意向だった。だが、連立与党のキリスト教民主同盟(CDU)の抵抗で断念せざるを得なかった。


同州連立与党はさらに、二酸化炭素を排出しない製造方法への技術移転を促進するため、気候保護基金を設置することでも合意した。これは、主に気候変動保護技術への技術移転への資金負担に苦しむ中小企業などを支援することを目的として設置される。


問題は、ソーラーパネル設置義務がドイツ全土に広がるかどうかだ。同州は、熱供給の再エネ化においてもドイツではじめて法的に義務付けるなど、再エネにおいてドイツの先駆者的な存在だ。その後ドイツ政府は、再生可能エネルギー熱法を制定して、熱供給の再エネ化を全国に拡大した。


今回はどうなるのか。今後の動きに注目したい。


(2020年5月23日)
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関連リンク:
バーデン・ヴュルテムベルク州環境省サイト
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