2020年8月16日掲載 − 再生可能エネルギー
ドイツ大手電力、再エネで利益を拡大

ドイツ大手電力のRWE社は8月13日、2020年前半期の事業状況を発表した。


それによると、2020年前半期の税引前当期営業利益に減価償却費を加えたEBITADAは、前年同期比で18%増の18億ユーロ(2200億円)となった。RWEによると、コロナ禍の影響はなかったとしている。


RWEは元々地元の石炭産業に依存し、石炭火力発電をメインにして、原子力発電も行うドイツの大手電力会社だった。しかし、ドイツ電力界の再編と脱原発、脱石炭政策に伴い、メイン事業を再生可能エネルギーによる発電に切り替えてきた。


そのため、再エネ発電と(天然)ガス発電部門の2020年前半期のEBITDAが約15億ユーロ、石炭火力・原子力発電のEBITDAが3億ユーロ余りと、再エネとガス部門で利益の80%以上を占める。


その中でも、成長が著しいのが洋上風力発電だ。洋上風力の利益(EBITDA)は5億8500万ユーロと、前年同期比の約20%増となった。


次に重要なのが水力、バイオマス、(天然)ガス発電部門で、前年同期比47%増の3億2400万ユーロ。ここでは、再エネ100%化への過渡的な発電方法として価値観の高まっているガス発電部門の成長に大きく依存しているものと予想される。


陸上風力発電と太陽光発電部門の利益は、前年同期比12%増の2億7300万ユーロに止まった。


それに対し、電力取引による利益は前年同期比43%減の3億2200万ユーロと、苦戦を強いられた。これは、電力市場での電力取引価格が下落し、電力取引だけでは利益を上げるのが難しくなっているからだ。


こうして見ると、再エネの中でも、洋上風力発電がRWE社にとって最も重要な事業部門になっていることがわかる。これは、本サイトでも指摘してきたが、大手電力が再エネに進出するのに最も適しているのが、大型施設を必要とする洋上風力発電であるからともいえる。


RWEは今後さらに、ドイツの風力発電施設製造大手Nordex社のヨーロッパにおける陸上風力発電施設と太陽光発電施設を買収する計画だ。買収する全体の発電容量は2.7GWになるという。そのうちの1.9GWがフランスにある施設。残りが、スペイン、スウェーデン、ポーランドにある。太陽光発電施設は、そのうち0.1GWにすぎない。


ドイツの大手電力は以前から、ドイツ国内よりは国外においては再エネに積極的に投資していた。その傾向が今も、続いていることがかわる。


(2020年8月16日)
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関連サイト:
RWE社プレスリリース(ドイツ語)
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