2018年7月掲載 − 小さな革命 − J・Oのベルリン便り
アッハソー、2005年6月

ブルーノとメーギーの週末の生活を紹介しよう。


2人は毎週金曜日になると、夕方からベルリン郊外の湖の辺りに設置してあるキャンピングカーに出かける。キャンピングカーはキャンプ場に置いてあるのだが、その周辺が自然保護地区に指定されていることから、年中キャンピングカーを置いておくことができない。そのため冬の間だけは、寒くてキャンピング生活が無理なので、近くの農家に預けておくのだという。


2人は金曜日の夕方から日曜日の夕方まで、仲間3人と一緒に毎週末キャンプ生活を楽しんでいる。仲間の3人は、2人がよく知っている夫婦とメーギーの妹だ。もちろん、他に用があったり、訪問客があったりすると、早めに切り上げたりしているようだが、原則として毎週末はキャンピングカーで暮らしている。


それは、彼らの住宅に不満があるからではない。2人は小さいながらも、庭付きのアパートに暮らしているので、はた目から見ると、なぜそこまでキャンピング生活に固執するのかわからない。2人にいわせると、週末だけは都会を離れて日常とは違う生活をしたいのだという。もちろん、休暇も取る。ただ休暇では、キャンピング生活はしない。今年の夏は、バルト海に面するリューゲン島でサイクリングを楽しむという。


さてキャンピング生活だが、何をするかは特別決まっていない。単に、おしゃべりしたり、コーヒーブレークをしたり、バーベキューをしたり、周辺を散歩したり、泳いだり、サイクリングする程度のようだ。もちろん、新聞やテレビはない。ラジオはたまに聞くようだ。食事の時間も決まっているわけではない。お腹がすいたら、何でもいいから腹ごしらえするのだ。何を食べるかもきまっていない。誰かがあれこれいいだすわけではない。お腹がすけば自然に食事のしたくがはじまる。食事といっても、大げさなものではなく、ケーキだけで済んでしまう場合もある。食事のしたくは、決めてあるわけでもないのだが、自然と男性の仕事になる。バーベキューは、キャンピング生活最高のごちそうで、バーベキュー係はもちろん男性。この時は、女性群がサラダなどを用意する。


もちろん、アルコールも忘れてはならない。男性2人はそれぞれ、毎回ビール1ケースを持ってキャンピングカーに出かける。自宅に戻る時は、ケースはほとんど空だということだ。ビールのケースは、0.5リットル瓶が20本入っているので、週末だけで約20リットルのビールを飲むことになる。女性群はビールをあまり飲まないので、ビールのほとんどは、男性2人で飲む。これでも飲む量は減ったというから、キャンピング生活中は、寝る時以外はほとんどビールに浸っているに違いない。


何だ、ただの飲んだくれ集団ではないかと思うかもしれない。毎回、同じ所に出かけていては退屈しないのかと思ったりする。しかし彼等には、週末だけは日常の煩わしさから離れて、一切自分達の好き勝手にのらりくらりと生活したいという強い信念がある。そして、それを満喫している。だから、ここまで続いている。


ちなにみ、ブルーノは検査関係の仕事を、メーギーは幼稚園の園長さんと、二人とも固い仕事をしている。(J・O)


(2005年6月1日)
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