クラシック音楽のコンサートやオペラ公演にいくと、高齢者の多いことが目立つ。どこを見ても、高齢者ばかりだ。たまに若い世代も見かける。90%以上が65歳から70歳以上ではないだろうか。
高齢者社会を反映しているといえる。この状態を見ると、クラシック音楽は将来どうなってしまうのだろうかと考えさせられる。クラシック音楽を聴く人は、いずれいなくなってしまうのだろうか。
クラシック音楽を聴く若い世代を発掘していくのも、現世代に課せられた課題だといっていい。その意味で、各地でオーケストラやオペラハウスがこどもや若者向けにクラシック音楽に接してもらう機会をできるだけ多く設けようとしているのはよくわかる。オーケストラやオペラハウスにとって、将来聴衆がいなくなるのは死活問題だ。
それとは対照的に、バロックオペラ公演になると、若い人たちが多くなるのはどうしてなのだろうか。会場のあちこちに、若者が目立つ。
バロックオペラファンのぼくにとって、これはうれしいことだが、ちょっと不思議な現象だ。
なぜ、バロックオペラが若者たちを引き付けるのだろうか。ぼくには、よくわからない。
でも、こうはいえると思う。
人の感情を素直に、とてもきれいに表現するバロックオペラが若者たちの心を魅了するのはすごくよくわかる。それは、現代人が忘れてしまったとても大事なことだからだ。
(2019年5月06日)
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