2018年7月掲載 − 脱原発
原発火災で事業者社長が辞任
(2007年7月18日)

6月28日、ドイツ北部にあるクリュンメル原発で変圧器の火災事故があったが、同原発の事業者であるスウェーデン国営電力会社ヴァッテンファルのドイツ法人、欧州ヴァッテンファルのラウシャー社長が18日、辞任した。1日前の17日には、同社の原子力事業子会社のトマウスケ社長が辞任したばかりだった。


ヴァッテンファル・ドイツ法人の首脳が立て続けに辞任した背景には、先の原発火災事故に絡んで、正確な事故情報が延び延びに出されたほか、会社側が事故当時作業していた作業員に対する監督当局のヒアリングを拒否するなど、情報を正しく伝えようとしなかったことがある。


管理区域外で起こった火災事故は、当初、重大な事故ではないと見られていた。しかしその後、火災の煙が中央管理室に充満して作業員がガスマスクを装着しなければならなかったこと、火災発生後の原子炉緊急停止装置の操作において誤操作があって原子炉が一時危険な状態になったことなどがわかっている。


また、管理区域では使用が認められていない固定金具が使用されていたことが判明したほか、タービンの排気ノズルに小さな穴があることもわかった。


変圧器の火災事故が起こる直前、事故のあった原発よりさらに北部にあるブルンスビュッテル原発で短絡事故が起こって、原子炉が停止しているが、原子炉を再稼働する際、2つの事故があったほか、沸騰水型炉で見られる水素爆発の危険もあることも後でわかった。


同原発もヴァッテンファルが運転している原発で、2006年の安全評価では、700件以上に及ぶ欠陥が指摘されていたことが今日になってようやく公表されている。


クリュンメル原発とブルンスビュッテル原発はドイツでも古いほうの原発で、ドイツでは最も事故件数が多い。さらに、クリュンメル原発周辺地域では白血病の発病率が非常に高く、その原因はいまだに解明されていない。


(2007年7月18日)
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