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有機食品の需要増大で品不足に
(2007年1月6日)

ドイツで、有機農業で生産された有機農産物や加工品の需要が大幅に増大している。昨年の需要は、前年を15%を上回る伸びを示した。それに対し、生産側の有機農業の栽培面積が4%程度しか伸びておらず、生産が需要に追いつかない状態(有機農業の栽培面積は全体の5%以下)。その上、昨夏が冷夏だった影響で収穫が減少し、ジャガイモ、穀物、豚肉などで品不足が出ている。


ドイツでは、ここ数年前から一般のスーパーマーケットでも有機農産物が店頭に並ぶようになってきたほか、有機農産物専門のスーパーマーケット・チェーンも登場してきた。特にこのところ、賞味期限の切れた食肉を賞味期限を書き換えて再販するなどの事件が相次ぎ、消費者の間では一般食品の安全に対する信頼が失われてきている。


品不足を補うため、中国やアルゼンチンなど遠方の国外からも有機農産物を輸入せざるを得ない状況だが、ただその場合、法的には有機農産物であっても、そうした輸入農産物は遠路から輸送されてくるだけ環境を汚染している。そのため、有機農産物の業界団体などは、そうした輸入有機農産物を本当の意味で有機農産物といっていいのかどうか、疑問を投げかけている。


(2007年1月6日)
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