2019年12月31日掲載 − 脱原発
ドイツで原子炉1基廃止へ

今日2019年12月31日、脱原発を進めるドイツにおいて原子炉が1基最終停止され、廃炉される。それに伴い、稼働中の原子炉は6基となる。


停止されるのは、ドイツ南西部にあるフィリップスブルク原発2号機。加圧水型炉で、出力約1500MWと大型だ。


まず、制御棒を炉心に順次挿入して原子炉の出力を下げる。その後に原子炉を停止して、送電網への送電が停止される。原発の運転事業者EnBWによると、そのプロセスに数時間要し、最終的に作業が終わるのは当日19時頃(現地時間)になるという。


2号機の最終停止と廃炉の許認可申請は、すでに2016年に管轄のバーデン・ヴュルテムベルク州環境省に提出されていた。許認可は、2019年12月19日に下りたばかりだった。


廃炉工事は、来年2020年中に開始される予定。EnBWは現在のところ、廃炉に15年かかると想定している。


同原発の1号機は、2011年3月の福島第一原発事故直後に停止され、そのまま最終停止された。出力1000MW弱の沸騰水型炉。2017年5月から、廃炉工事が行われている。


ドイツでは、2011年3月の福島第一原発事故直後に1980年以前に稼働を開始していた8基の原子炉が緊急に停止された。同年8月、8基の最終停止が法的に確定していた。


その後、2015年6月27日に1基、2017年12月31日に1基が最終停止された。


今後は、2021年末までに3基、2022年末までに3基が停止される。それに伴い、ドイツでは稼働する原子炉がなくなり、すべて廃炉される。


ドイツメディアの報道では、今回原子炉が最終停止されるフィリップスブルク原発周辺には数日前から、脱原発支持派と脱原発反対派が集まり、双方がデモを行っていた。


ドイツの脱原発政策は、撤回されるとは考えられない。だが気候変動問題がクローズアップされるにしたがい、既存原子炉の運転を延長すべきだという意見が保守派政治家や保守的な市民層に広がっている。


(2019年12月31日)
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関連サイト:
2号機最終停止に関するEnBWプレスリリース(ドイツ語)
2号機の最終停止と廃炉に関するEnBW説明文(ドイツ語)
EnBWのフィリップスブルク原発説明文(ドイツ語)
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