2019年12月24日掲載 − 脱原発
旅客機が福一原発上空を飛行

今年2019年12月、ぼくは急に日本に一時帰国しなければならなくなった。渡航2週間ほど前に航空券を購入した。ちょうどうまい具合に、ヨーロッパから最短距離で日本にいけるフィンランド航空にまだ安いチケットが残っていた。


ぼくが乗ったのは、フィンランド航空AY073便。ヘルシンキ12月11日17時30分発、成田12月12日10時着の予定だった。


飛行機は、予定通り成田空港に到着した。ヘルシンキから成田までの飛行は、すべて予定通りだったと思う。


ぼくは長い道中、飛行ルートや飛行機の外に取り付けられたカメラの映し出す映像を見るのが好きだ。ノートブックで仕事をしたり、読書をしながら、そのどちらかを見ている。


飛行機は、ロシア領の大陸から日本海に入った。そこまではこれまで通りと思った。ただ少し経つと、飛行機が日本海上空で少し北上し出すのに気づいた。


これまでだと、日本海から新潟上空を通過し、そのまま南東方向に飛ぶ。茨城県南部で太平洋に出て、銚子沖を過ぎたところで大きくUターンし、成田空港への着陸コースに入る。これは、北風の場合だと思う。南風の場合は、九十九里浜沖か銚子沖からUターンして霞ヶ浦に北上し、そこで再びUターンして成田空港に入る。


今回どうするのかと思ったら、山形県酒田市上空から東に進み、宮城県仙台の方法に飛んでいる。地図を拡大して観察すると、飛行機は宮城県石巻南部で右に旋回し、南下し出した。右に旋回しないでそのまま東に飛んでいたら、女川原発上空に達したと思う。


南下し出した飛行機は、太平洋沿岸沿いの上空を宮城県から福島県に入る。えっと思った。このまま飛行機が南下すれば、事故原発の福島第一原発の真上を飛んでいくではないか。


その通りだった。


飛行機は、福島第一原発と第二原発の上空をそのまま南下し、いわき市を抜けたところから太平洋に出た。九十九里浜の辺りにくると、また日本の本土が見え出す。千葉県銚子を抜けて少し南下した後、右に旋回して成田空港への着陸飛行コースに入ったのだと思う。


ぼくはもう数十回、ヨーロッパから成田か羽田に飛んでいる。でも、このルートははじめてだった。


ネットで少し調べてみると、成田空港のサイトと千葉県のサイトに、今年7月に成田空港への飛行コースが一部変更になったとあった。航空需要の増大と来年の東京オリンピック・パラリンピックに対応するためだという。


今回わかったのは、事故原発の福島第一原発上空の空域では飛行禁止が解除されていることだ。飛行機はこの時、5000メートルから8000メートルくらいの上空を飛んでいたと思う。もっとよく調べてみないとわからないが、この高度ではいずれにせよ規制上は問題ないのだと思う。


しかしこのルートでは、福島第一と第二原発だけではなく、女川原発と原子力施設のある東海村近くも飛行している。そして、これら原子炉施設はいずれも、旅客機が墜落することを想定して設計されていない。飛行機が墜落しても、耐久性がないということだ。


今回飛行ルートを変更するに当り、原子炉施設上空を飛行する問題についてどう検討されたのか、ちょっと調べてみたいと思う。この問題について情報をお持ちの方があれば、サイト宛にぜひ情報をお寄せください。


(2019年12月24日)
記事一覧へ
関連サイト:
成田空港のサイト、飛行コースについて
千葉県のサイト、標準飛行コースの一部変更について
この記事をシェア、ブックマークする
このページのトップへ