ドイツでは今、(2021年)9月13日から26日までの2週間、中近距離鉄道と都市公共交通機関の定期券を保有している人を対象に、中近距離鉄道と都市公共交通の全国無料利用キャンペーンが行われている。
中近距離鉄道と都市公共交通の定期券を持っておれば、中近距離鉄道を乗り継いでドイツ全国を移動できるほか、都市においては公共交通機関をどこでも無料で乗れるというもの。
高速鉄道ICEなど長距離列車についても、3カ月間有効な試用鉄道カード25(25%割引カード)を9ユーロ90(約1300円)と、格安で購入できる。 <
ただし定期券保有者として、事前にオンライン登録しておく必要がある。
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ベルリン中央駅に北東部ヴィスマール行きの中距離列車(黄色の列車)が入った |
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ぼくは、ベルリン市内の公共交通機関用の年間カードを保持している。ぼくはこの期間、たとえば南部のミュンヒェンや北部のハンブルク、西部のケルンへ、中近距離鉄道を乗り継いで無料でいくことができる。さらに行き先の都市では、その域内の公共交通機関を無料で利用することもできる。
コロナ禍の影響で、公共交通機関の利用者が減っている。キャンペーンはこのトレンドに対抗して、公共交通機関への客足を取り戻そうという試みでもある。
気候変動の問題を考えると、鉄道など公共交通機関を整備して、できるだけ自動車や飛行機での移動を避け、公共交通を利用する人を増やす必要がある。しかしコロナ禍で、感染を心配した利用者が公共交通機関を避ける傾向が現れている。
気候変動対策を考えると、公共交通のよさを知ってもらい、公共交通を見直してもらう必要がある。
さて、その反響はどうなるか。
(2021年9月18日)
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