2020年9月30日掲載 − HOME − 再エネいろは一覧 − 記事
主流となる再エネは何か?
再生可能エネルギーQ&A

たとえばドイツの場合、2019年の発電における再生可能エネルギーの内訳を見ると、再エネによる発電の半分超を風力発電に依存しています。40%余りが陸上風力発電、洋上風力発電は約10%です。それに続くのが、太陽光発電の約20%です。


現在発電施設の発電容量は、陸上風力発電が54GW、洋上風力発電が7GW、太陽光発電は52GWです。ドイツ政府はそれを2030年までに陸上風力発電で71GW、洋上風力発電を15GW、太陽光発電を100GWにまで拡大する計画です。


ただ発電容量だけでは、発電量は比較できません。太陽光発電では、夜間まったく発電できないからです。


でも、ドイツの計画からもわかると思います。今後太陽光発電の発電容量が増え、再エネの主流が太陽光発電になっていくことがわかります。


今後電気自動車が普及し、重工業のグリーン化に必要となる水素を再エネで製造するためには、再エネで発電された電力の需要が大幅に増大します。その需要を満たすには、個人住宅にもできるだけ多くソーラーパネルを設置することが必要になります。


かといって、太陽光発電だけに依存することはできません。それは前述したように太陽光発電では太陽の光のない夜間は発電できないからです。夜間それに代わるのは、風力発電です。夜間のほうが、風の強い日が多いからです。


発電では主に、太陽光発電と風力発電に依存します。でも電力需要に応じて、発電量を調整しなければなりません。その調整力になるのが、バイオガス発電です。


バイオガス発電だと、発電したり、止めたりするのが簡単です。さらに発電コストが高いので、柔軟性が要求され、取引価格の高い調整力として使います。


こうして、それぞれの特性に合わせて再エネをミックスして使います。


(2020年9月30日)

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関連資料:
ドイツ環境庁の2019年再エネデータ資料(ドイツ語)
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