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ソーラーパネルの寿命は20年から30年といわれる。この年数は、どれくらい性能が維持されるかという耐久性能によるもの。ドイツでは固定価格買取制度(FIT)によって20年間固定価格で発電した電気を売電できるので、20年で取り外してセカンドハンドで売ってしまうこともある。
ソーラーパネルで発電される電気が直流なので、それを使うには交流に変換しなければならない。それはパワーコンディショナーで行うが、パワーコンディショナーの寿命は10年あまり。こちらの寿命はソーラーパネルの半分だ。
ソーラーパネルの寿命に10年ものばらつきがあるのは、設置場所の条件が異なるからだ。たとえば高速道路脇や農地に設置されると、砂埃が多い。砂埃でパネル表面に傷ができやすい。
ソーラーパネルで発電できなくなることはない。しかし使用期間が長くなるにつれて劣化して、発電性能が落ちる。突然通電しなくなるのはソーラーパネルではなく、配線や周辺機器の問題だと見ていい。
鳥の糞などで表面が汚れたり、雪が積もると、発電性能が落ちる。パネルに小石などが落ちて、破損する場合もある。
パネル表面はとても敏感で傷つきやすいので、パネルの上に積もった雪は溶けるのを待つ。鳥の糞を取るのも、表面を傷つけないように慎重に行わなければならない。
表面の汚れは拭き取らないで、雨水で流し切るしかないとよくいわれた。
こうしたソーラーパネルのメンテナンスの問題をできるだけ効率よくできないかと研究開発しているのが、ドイツ東部ザクセン・アンハルト州ハレにあるフラウンホーファー素材システムマイクロ構造研究所(IMWS)とフラウンホーファー・シリコン太陽光発電研究所(CSP)だ。CSPはIMWS内に設置されている。
今回、ドイツ再生可能エネルギー機構のプレスツアーで2つの研究所を取材することができた。
パネルの劣化と破損は、電磁波を使ってロボットで検査する技術が開発されていた。パネル表面の汚れについては、メガソーラー向けに清掃する技術も開発されている。
もう一つ重要なのは、ソーラーパネルのリサイクルだ。ソーラーパネルのリサイクル規定については、すでに「再エネいろは」で取り上げた(「ソーラーパネルのリサイクルは?」)。しかし効率よくリサイクルしてコストを削減できるかどうかは、リサイクルを促進する意味で大きい。
ソーラーパネルのリサイクルでは、パネルの枠に使われているアルミニウムと表面のガラス、それから配線に使われる銀と銅が主な収入源となる。
特に、銀と銅を回収して再利用できるようにすればお金になる。リサイクルで得た素材を売ることによって、リサイクルコストをカバーするどころか、利益を上げることができるようにする。
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| 着色して外壁に使えるようにしたソーラーパネルの事例 |
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研究所ではさらに、ソーラーパネルを外壁などとして使いやすくなるようにパネルをクライアントの要望に応じて着色する技術も開発されている。
着色する場合、明るい色は太陽光を反射させてしまうので、発電性能を下げる。そのため明るい色の周りに黒い色を入れ、発電性能の低下を最低限にとどめる工夫が必要になる。
研究所は、ソーラーパネルをより自由に着色できるようにすることで、ソーラーパネルに対するアクセプタンスをより大きくしたいという。
ソーラーパネルを着色しても、リサイクルには影響を与えないということだった。
(2026年4月24日)
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