日本では、エネルギーというと電気のことばかりがいわれます。
でも、エネルギーは電気だけではありません。「電気以外に必要なエネルギーには、どんなものがあるのか?」で、電気のほか、熱供給と動力燃料にエネルギーが必要だと書きました。
再生可能エネルギーを普及させるには、この3つの部門で再生可能エネルギー化を進めます。電気だけではありません。これは、たいへん重要なポイントです。
夜には、太陽の光がありません。風がないと、風車は回りません。こうして、再生可能エネルギーには変動があります。この変動に対応するため、3つの部門を組み合わせてエネルギーを効率よく使うことが必要になります。
たとえば、風力発電量は夜に多くなります。その余剰電力で水素を製造して、貯蔵します。その水素は、水素自動車の燃料、燃料電池車の燃料に使えます。また、燃料電池で発電して、熱を供給をすることもできます。あるいは、水素を天然ガス網に供給すれば、熱供給にも使えます。
余剰電力を、電気自動車の蓄電池に貯蔵しておくこともできます。その電気をそのまま自動車用に使えば、自動車の燃料となります。また蓄電されている電気を、電気の需要が多い時に送電網に流して使うこともできます。
前回エネルギーの貯蔵について述べましたが、エネルギーの貯蔵はエネルギーの3つの部門を組み合わせる基点になるものです。
(2018年8月29日)
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