2020年2月12日掲載 − 再エネいろは
なぜ自治体がやるのか?
再生可能エネルギーQ&A

前回、ソーラーパネルを設置する場所として、自治体の役所や学校など公営施設の屋根を貸すべきだと書きました。


それは、なぜでしょうか?


それによって、自治体に賃貸料が入ります。そればかりではありません。自治体は、役所や学校、病院などの暖房用に熱を供給することも考えます。その燃料とするのは、地元の森林や公園、民家の庭から排出される木の枝やその他わら、草などの生物資源(バイオマス)です。熱は、道路の地下に配管を敷設して供給します。


これが、地域暖房熱の供給です。


どうして自治体がここまでする必要があるのでしょうか?


それは、こうすれば暖房のために燃料費を支出する必要がなくなるからです。バイオマスは、基本的にゴミです。地元にあり、タダで入手できます。自治体は、それを回収するロジスティックを整備します。


ぼくの取材したドイツの自治体では、住民が庭で出た木の枝や根などを持ち込む回収場所を設置していました。


生ゴミも回収して、バイオマスとして利用することを考えます。それを発酵させてメタンガスを回収します。浄水施設でもメタンガスを回収します。それを燃料とすれば、バイオガス発電ができます。燃料電池に使うこともできます。


さらに、地元の民家の屋根にソーラーパネルをつけることも促進します。そうすれば、地元の家庭では電気料金を支払う必要がなくなります。


こうして、エネルギーを地産地消できるようにします。その結果、地元ではエネルギーにコストをかける必要がなくなります。


これまで石炭や石油、電気を買うため、地元からお金が外に出て行っていました。それがなくなります。


逆に、再生可能エネルギーを利用することで地元で生産活動がはじまります。それによって得られるお金は、地元に残ります。生産活動が起こることで、同時に新しい仕事も生まれます。


こうして、地元全体でウィンウィン状態をつくります。それを自治体を中心にして構想し、率先して進めます。

(2020年2月12日)

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関連サイト:
再生可能エネルギーに取り組む自治体のサイト(ドイツ語)
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