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欧州連合(EU)全体では、都市交通において2025年に調達された電気バスの割合は56%だった。水素を燃料とする燃料電池バスの割合は4%で、2つを合わせると、2025年に新規調達されたバス10台のうち6台がゼロエミッションバスだったことがわかる。
交通の持続可能性を求めるヨーロッパの53の独立環境団体(24カ国)の上部組織Transport & Environment(T&E)が発表した。
T&Eによると、2025年に都市交通において電気バスないし燃料電池バスのゼロエミッションバスだけを調達したのは、ブルガリア、デンマーク、エストニア、ラトビア、スロベニアの5カ国。
さらにオランダ、ルクセンブルク、フィンランド、ベルギー、リトアニア、ルーマニアの6カ国がこれに続き、調達された90%以上のバスがゼロエミッションバスだった。
EU全体での割合を下回った国は、スペイン、ドイツ、ポーランド、フランス、アイルランド、チェコ、クロアチア、ギリシア、ハンガリー、スロバキアの順となる。
2019年のEU指令CVDは、各加盟国における官公庁や都市交通事業者などの公共調達自動車におけるゼロエミッション車の割合の目標を設定し、その目標値を守ることを義務付けている。それによって、2030年までに調達自動車のゼロエミッション化を促進し、都市バスでは2030年までにゼロエミッションバスの調達割合を最低90%にすることを求めている。2019年当時のEUの電気バスの調達割合はまだ12%だった。
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| 充電中のベルリンの電気バス。充電ステーションでは赤いパンタグラムを引き上げて充電する。充電が終わるとパンタグラフは下がり、下げた状態で走行する |
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ドイツの場合、2025年に調達されたバスは電気バスが41%、燃料電池バスが9%と、まだ全体の半分にしかならない。EU全体の60%を下回り、他の国と比べ遅れているのがわかる。
燃料電池バスの割合が比較的多いのがドイツの特徴だ。その他のEU加盟国では、燃料電池バスの占める割合はごく少数か、まったくない。
しかしドイツでも、ベルリンの都市交通公社BVGは2030年までにすべてのバスを電気バス化することを目標としている。ベルリンではすでに、電気バスが走行しているのが結構目につくようになった。バスの駐車場に設置された充電ステーションの数も増えている。
ベルリンではすでにトラム(路面電車)と地下鉄が再生可能エネルギーで発電された電気で動いており、電気バスが増えるにつれ、その分も再エネで発電された電気を購入している。
なお、ベルリンで走行している電気バスの多くはポーランド製だ。ここでも、ドイツのバスメーカーの遅れが顕著となっている。
(2026年2月26日)
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