個人住宅の屋根に設置したソーラーパネルで発電された電気は、再生可能エネルギーで発電された電気の固定価格買取制度(FIT制度)がなくなっても、自分の家で自家消費するか、グリーン電力としてグリーン電力小売事業者と直接契約して売電することができます。
自家消費する場合は、蓄電池もあったほうが安定供給できます。家庭用蓄電池もかなり安くなりました。
自家消費するか、売電契約を結ぶかは、どちらが得かになるかと思います。売電する場合は、電力小売事業者と直接電気供給契約を結ぶのがいいと思います。
自家消費の場合でも、余剰電力だけを売電することもできます。自宅の屋根にソーラーパネルを設置しているドイツの友人、知人の場合、いずれの場合もそれによって利益を得ています。
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個人住宅の屋根に設置されたソーラーパネル。ドイツ北西部ザーベックで撮影 |
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ただ将来は、自家消費か売電かは、それほど意味を持たなくなると思います。それは、なぜでしょうか。
自宅にある家庭用蓄電池と、さらに電気自動車も持っておればその蓄電池もいずれ、地域のバーチャル蓄電池として組み込まれていくようになると思うからです。そのためには、スマートメーターも必要です。
そうなると、自動的に自家消費したり、蓄電池に貯まった電気を売電することができるようになります。自宅での電力消費と、配電網と送電網の状況から、機械が自動的に判断してくれます。
自宅では、電気自動車を使う時間、シャワーやお風呂に入る時間など、エネルギー消費の多くなる時間帯を事前に設定します。後は、すべて自動制御されるようになり、電気の安定供給が保証されます。
これは、自宅のソーラーシステムと蓄電池が、電力システムに組み込まれるということでもあります。自宅が、電力供給のインフラになります。
個人が電力システムの一部になるのです。これは、すごいことだと思います。電力会社だけのものだった電力システムに、個人が参入できるのです。
(2021年6月02日)
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