エネルギーについて議論する
東京電力福島第一原発事故から、6年の歳月が経ちました。事故は、格納容器内の状況がまったく把握できないなど、収束したとはいえない状態です。でもぼくは今、事故後の混沌とした状況から解放され、日本のエネルギーの問題について感情的にではなく、冷静に議論しなければならない時期にきていると思います。
現代の抱えるエネルギーの問題は、待ってくれません。できるだけ早く将来のエネルギー供給に対して新しいビジョンを持たないと、手遅れになってしまいます。
この間日本では、原発事故などなかったかのように原発の再稼働が進められようとしています。再生可能エネルギーへのエネルギー転換を進めるドイツについても、ドイツのエネルギー転換が失敗したかのように、日本で間違った報道が行なわれています。
ぼくはこの状況を見て、ドイツで25年余りエネルギーについて取材してきた経験を生かせないかと思い付きました。それでまとめたのが、レポート『エネルギー選択宣言———市民が、暮らしの中でエネルギーを選択する』です。現在、ぼくのHP「ベルリン@対話工房」で連載しています。
ドイツのエネルギー転換について日本で報道されている間違いをはっきりさせたい。ドイツで行なわれていることを日本のエネルギー供給について考えるたたき台として一緒に議論したい。ぼくは、そう思いました。
レポートでは、エネルギー供給を持続的に続けるため、市民は暮らしの中で何ができるのだろうかを考えています。市民がそれを実行する意思表示をするため、レポートの最後で「エネルギー選択宣言」としてまとめました。
ただ宣言文は、ぼく個人のアイディアです。個人案にすぎません。それに対してたくさんの方からコメントをいただいて、みんなで一緒にいいものにしたいというのがぼくの希望です。
そのためには、一緒に議論するプラットフォームが必要です。そのために立ち上げたのが、このブログです。
ブログでは、宣言文案に対するコメント、改善案などについて投稿いただき、みんなの宣言文にしたいと思います。
将来のエネルギー政策について一緒に議論するため、レポート『エネルギー選択宣言』に対する質問や反論、批判、間違いの指摘、改善案などもどんどんいただきたいと思います。
レポートの連載中は各章毎に、連載終了後は全体についても議論できるように、ブログを構成していきます。みなさんは、それぞれのコメント欄に投稿してください。
みなさんの参加を待っています。
2017年3月19日、ふくもとまさお
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