第二次世界大戦枢軸国は今

 第二次世界大戦では、ドイツとイタリア、日本を中心に、その他ハンガリー、フィンランド、ブルガリア、ルーマニアなどが枢軸国を構成していました。当時、オーストリアはナチス・ドイツの一部でした。

 これら枢軸国では、国家主義、権威主義がはびこり、独裁的な体制が国を支配していました。

 1年ほど前のブログ記事「社会が右傾化する」において、ぼくは「現在が植民地化から世界恐慌、保護主義、右傾化へと進んだ1930年代とたいへんよく似ていると思います」と、書きました。

 当時の構図は、簡単に書くとこうでした。
植民地主義(ある意味でグローバル化でした)ーー第一次世界大戦ーー世界恐慌ーー保護主義ーー右傾化/独裁

 現在はどうでしょう。現在は、こうなっています。
グローバル化(ある意味で新しい植民地主義です)ーー金融危機ーー保護主義ーー右傾化/独裁化

 現在の構図に、世界大戦はありません。でも、シリアなど起こっているのは米ロの代理戦争といっても過言ではありません。

 こうして並べると、現在の社会の流れが当時とたいへんよく似ていることがわかります。

 そして当時の枢軸国は、今どうなっているでしょうか。

 イタリア、オーストリア、ハンガリー、日本で国家主義的な右翼ポピュリストが政権に入っています。ハンガリーと日本では、右翼ポピュリストが政権第1党にまでなっています。

 その他、米国、トルコ、チェコ、ポーランド、イスラエルなどで国家主義政権ないし右翼ポピュリスト政権となっています。

 こう見ると、世の中が右傾化し、かなり危険な状況になっているのがわかります。米国とロシアは、中距離核戦力全廃条約(INF条約)を破棄することを通告しました。今後、軍拡が進むことも懸念されます。

 米国ではトランプ大統領が一方的に国際的な枠組みを破壊するほか、保護主義に走っています。これませは、経済的に密接な関係が国際的な紛争を避ける一つの手段でした。でも、それも保護主義によって破壊されようとしています。

 社会は今、とても危ない方向に走っています。過去の教訓をいかし、戦争はもう繰り返さないと市民一人一人がはっきりとした立場を主張していかなければなりません。

(2019年3月01日、まさお)

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