ドイツ連邦議会、女性議員が乳児を抱いて代表質問
昨日2025年9月23日、ドイツ連邦議会(上院)で新しい歴史が刻まれました。
女性議員が本会議の予算審議において、建設省の来年の予算に関して乳児を抱いて代表質問したのでした。連邦議会ではこれまで、赤ちゃんを抱いて議席について議席から質問した例がありますが、議長の前に登壇して代表質問をするのははじめてのことでした。
女性議員は緑の党のハンナ・シュタインミュラーさん(32歳)。2021年の総選挙でベルリン・ミッテ区の直接選挙区から選出され、2025年の選挙でも当選した2期目の若手議員です。抱いていたのは、昨年2024年末に生まれた生後9ヶ月の赤ちゃんでした。
その時の様子は、連邦議会のインスタグラムでも動画が公開され、今日9月24日お昼の段階で20万人近くが「いいね」をしています。6000件以上のコメントも寄せられています。
連邦議会の投稿を以下に埋め込んでおきます。
ドイツ連邦議会のインスタグラムでの投稿
ハンナさんはこれまで議席から赤ちゃんを抱いて質問したことがありますが、登壇して質問するのははじめてでした。赤ちゃんは代表質問中、お母さんの胸に抱かれて眠っていたと見られます。しかし終わった後ハンナさんは自分のインスタグラムに、「今日はたいへんな日だったわ。終わってよかった」とコメントしています
ドイツでも女性議員が赤ちゃんを議事堂での審議に連れて入れるようになるまでには、時間がかかっています。州議会においても、赤ちゃんを抱いていると末席に移動させられたり、審議から退席するよう求められたこともありました。
ドイツ連邦議会議事堂のすぐ横には、議員や国会職員のために幼稚園が設置されています。国会では審議が長引くこともあるので、審議が終わるまでこどもを預けておくことができます。
2017年からは、与野党女性議員有志のイニシアチブで、連邦議会の建物にこどものために遊び室も設けられています。
日本の国会と違い、ドイツ連邦議会では女性議員の割合が全体の32%を超えています。若い議員も多いのが目立ちます。30歳未満の議員が全体の4%余り、40歳未満の議員は12%を超えています。
この現実からすれば、育児に追われる女性議員が赤ちゃんを抱いて国会審議に参加するのは当然の成り行きなのだと思います。
国会議員の年齢層の高い日本では、必要ないことかもしれません。おばあちゃん、おじいちゃん議員は特別な事情がない限り、わざわざお孫さんを抱いて国会審議に参加する必要はありません。ただ赤ちゃんの育児に忙しい女性議員に、赤ちゃんを抱いて国会の審議に参加することが認められるかどうかになると、ちょっと日本ではまだ無理かなと思ってしまいます。
そういう需要があっても、日本でそれが認められるようになるまでにはまだまだ時間がかかるでしょうね。あるいは、将来もまったく無理かもしれません。
(2025年9月24日、まさお)
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関連サイト:
ドイツ連邦議会の公式サイト(ドイツ語)