延命医療に対して考える
ドイツの患者意思表明書は、自分で判断できなくなった時に延命医療を望むかどうか自分の自由な意思を伝えるものだ。しかし、延命医療を拒否するだけでは不十分。それぞれの医療措置に対して、自分の意思を表明しなければならない。公正証書となっている必要はない。本人の署名があれば、患者意思表明書として認められる。
代理委任状が必要
代理人が決まったら、委任状をだす。それはドイツ語で、Vorsorgevollmachtという。委任状は、公証人による公正証書である必要はない。家族が代理人の場合は、公正証書でもなくても信用してもらいやすいが、友人など第三者が代理人の場合は、公正証書となっていたほうが信用してもらいやすい。
代理人を選ぶ
自分の代理人を人選するのは、簡単なことではない。同じ年代では、代理人が必要な時に、代理人も同じように高齢になっている。それでは動いてもらない。若い世代に代理人になってもらうとしても、代理人にはそれなりの人生体験と精神的な強さも求められる。自分のおかれた状況を考え、それに適した代理人を選びたい。
代理人が必要
ポックリ死ねば、誰の世話にもならないで済むと思っている人も多いと思う。しかし死後の後始末は、誰かにお願いしなければならない。そのため、家族がいて家族がすべて面倒を見てくれるとしても、全権を委任する代理人を指名しておいたほうがいい。家族がいる場合であっても、家族の誰かを代理人として全権を委任しておく。
ドイツの放牧文化
シュリーア湖から2時間ちょっとかけて500メートル上がり、ギンデル高原に着いた。それほど大きな高原ではないが、牛が放牧されている。高原に上がるまで、何カ所にも牛とヤギが放牧されているところがあった。ドイツ南部のアルプス山脈には、放牧文化があることがわかる。牛の首にまかれた鐘がカランコロンと鳴るのは、瞑想的だ。